恋愛屋。【青】

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『……はぁ』


意味不なことを言ってくる人に、私は曖昧な返事をする。


恋愛屋？そんなん聞いたことない。


あれか。マッチングアプリ的な？


結婚相談所？





いや、そんなことより。





『あんた誰』


「はぁ！？僕！？」





信じられない！！とでもいうように叫ぶその人を見て、顔をしかめる。


うるさいなこいつ。





「きみ、Aだよね？すとぷりすなーって聞いてんだけど」


『まあ、そうだね』


「それなら、僕のこと知ってていいと思うんだけど……もう顔出ししてるようなものだし」


『あ。ジェルくん限定ね』


「それ、すとぷりすなー……？」


『多分違う』


「違うんかい」


『ナイスツッコミ』





そう言って親指を立てると、そんなことより！！と話を戻される。





「僕は、ころん。さっきも言った通り恋愛屋やってるんだけどさ、結婚相談所みたいなのとはわけが違うわけよ」





めんどうくさいけどさ。と付け足すころんっていう人を見て、どこかで悟った。


この人、私と同じ立場にいるんだなって。


親の家業を継いで恋愛屋やってる感じする。


ころんは、副業って感じでやってる雰囲気あるけど。





でも、いい機会だ。


ありがたく利用させてもらおう。





『……じゃあ、結婚相談所じゃないなら、恋愛屋はなにをするのさ？』





試すように言うと、ころんは、待ってましたとでも言うようにニィッと口角を上げて、


まさかの言葉を言い放った。





こ「諦めさせるんだよ」

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