愛、哀【wrwrd】【短編集】 (ページ40)

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？目線

Aちゃんの兄ことトントン。
アイツは人ではないし、Aちゃんの兄でもない。
本当の兄は………もう忘れちゃってんやろな、Aちゃんは。
多分、親は殺されてんだろうな。

？｢あーあ…昔から気に掛けてトントンから救ってやろ思ってたんやけどなぁ…
あーんなに懐いてもうてるなら無理やん。｣

ほんまは人狼は俺が狩らんといかんけどなぁ。
アイツを今殺したら悲しむのはAちゃんやし、Aちゃんにトントンは人狼や言うても分かってくれへんやろうなぁ。

？｢もう15歳…そろそろ喰われてもおかしないねんなぁ…
ま、でもAちゃんが喰われたら心置きなく殺処分できるし…Aちゃんは兄じゃないトントンを見るのは一瞬で済むし…これが１番ええルートか。｣

？｢あーでも…もう１回だけ、お兄ちゃんって呼んで欲しかったなぁ…｣

ほんま、変な人狼に目ぇ付けられんかったら、俺らは親とも仲良く過ごせてたのに。

A目線

A『トントン、今日はその…ごめんなさい。』
tn｢あー、別に気にしてへんて。｣
A『…あの、あのさ！トントン！』

tn｢お？なんや？｣

トントンが赤い瞳で私を見つめる。
私の青い瞳とは正反対。

A『……トントンは…本当に私の…ううん！何でも無い！』
tn｢もう限界か。ま、ここまで育てたのはよくやった方やんな。｣
A『？…トントン？』

トントンは私の腕を掴んだ。
ボギュと言う不穏な音がした。

A『は、ぇ、ﾋｭｯ……ぃ、やぁあ”ぁんむっ！』
tn｢うるさい。あんま高い声で叫ぶな。｣
A『んーーー！！』

トントンは私の顔を思いっきり掴む。
顎が砕けてしまいそうなほど、握力が強くて。

tn｢あー、うん。丁度ええ歳やな。良かったわ。
覚えてるやろ？｢食べ物は残さないんやで、ちゃーんと食べてあげるのが大切。｣俺ずーっと言ってたもんな。｣

トントンの頭から何かが生えている。
爪はありえないほどに尖っている。

tn｢俺はお前のお兄ちゃんやないねん。ごめんな？｣

視界が黒く染まった。

こんにちは、塩です。
あまり更新していなかったのにも関わらず、まさかの順位更新！
実はこの話はこれのお礼を言うために書いた話です。順位更新祝いにね。

いやー、ほんとありがとうございます！
モチベになりますねぇ…これからも亀更新ながら頑張ります。