愛、哀【wrwrd】【短編集】 (ページ36)

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●路地裏　zm？ページ36

この年齢ならそんな漢字使えないだろ、と思いますがどうか温かい目で見てくださんし。

A目線

A『ぞむー！』
zm｢ん？なんや？｣

ぞむに向かって叫ぶと、ぞむは私の目の前でしゃがんで、私の頭を撫でる。

A『子供扱いしないでよー！』
zm｢ははっ、せやなぁ。もう小４やからなぁ。｣
A『そうだよ！もうぞむと結婚できるんだもん！』

zm｢……え、結婚は無理やな。ま、Aがおっきくなっても彼氏出来んかったら貰ってやるかぁ｣

A『じゃあ、かれし出来ないようにがんばる！』
zm｢まあまず、俺に彼女出来るかもしれへんしな。
モテへんからなさそうやけども。｣

暗くて細い道をぞむと一緒に歩いてる。
この道、近道だから仕方ないけど暗くて怖い…皆お化けが出てくるって言うんだもん。

A『……ぞむぅ、違う道で…』
zm｢近道なんやからしゃーな……

はっ？｣

ぞむは話を聞いてくれない。
別にいつものことだし、そこも好きだから大丈夫。
でもでも、本当にこの道は通りたくないのに…

なんかぞむ、静かだなぁ…

A『ねぇぞむ、って…あれ？』

さっきまで私の後ろを歩いていたぞむがいない。

A『ぞ、ぞむ！ぞむ……！どこ、ねぇ、置いてかないで…』

先に行っちゃったのかな…やだ、この道に1人はやだ。
静かで暗くて怖い。

暗い小道をひたすら前に進む。

この先に公園があるから、そこに行っちゃったのかな…？
ぞむのお友達がいたのかな、だから、先に行っちゃったのかな？

でも、ぞむが今まで私を置いてったことなんてなかった。
今日、ぞむが私を追い越したことなんてなかった。

A『…ひっ、ぐすっ…うっ…ぞむぅ…
なんで、このみちから出らんないのぉ…うえぇーん…』

？｢…A。｣
A『…？だぁれ………
ぞむっ！！』

zm｢ごめんなぁ、いなくなって。｣
A『んーん！いいの！
でも、どこにいたの…？』

そういうと、ぞむはニッコリ笑った。
背中の方が冷たくなった。

zm？｢…俺は、ずっとAの側におったよ。｣
A『……ぞむ…だよね…？』
zm？｢おん、そりゃもちろん。Aの好きなゾム…やで？｣

ぞむ…は私に手を差し伸べる。

zm？｢行こ、A。｣
A『ねぇ、ここの細道いつ終わるの？』
zm？｢いつかは終わるで。早くお家帰ろ。｣

私は少し不安を覚えながらも、ぞむの手を握った。

zm？｢…ずっと一緒やで。｣