愛、哀【wrwrd】【短編集】 (ページ30)

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sha目線

今日、俺はAに告白しようと思って、Aを呼び出し、Aに慰めて貰った公園のブランコに乗りながら、ぽつぽつと俺は家族のことについて話し始めた。

A『…そうだったんだ…』
sha｢おん、急なことで実感なくて。ごめんな、あん時は酷いこと言って。｣
A『仕方ないよ、そんな時に声掛けちゃったのは私だし。それに、気にしてないよ。』

sha｢………あの、さ。こんな時に言うことでもないけど、俺、Aのことが…！｣
zm｢おっすシャオロン。｣

ゾムが｢ちっすちっす｣と言って、俺の左隣のブランコに座る。
ほんまコイツ空気読めや…！！

zm｢そ言えば、誰かと喋ってた？｣
sha｢おん、Aと。｣
zm｢ほーん｣
sha｢てかお前…空気読めよなぁ…｣

zm｢何？え、まさか告白でもしようとしてたん？
なら、電話はやめとき。直接呼んだ方がええ。｣
sha｢もう呼び出しとるんやてぇ…｣
zm｢おー、意外と勇気あるやん！じゃ、俺は行こかなー、あ、見といた方がええ？｣

ゾムはニヤニヤしながら俺の肩を小突いた。

sha｢もうどっか行け…｣
zm｢連れませんなぁ、んじゃ。｣
sha｢２度と来んなー｣

ゾムが帰ったのをしっかり見届けて、Aの方に振り返る。

A『…えっ、と…』
sha｢ごめん、ほんまこの後に…って感じやし、かっこ悪いけど、言わせて。｣

Aの目をしっかり真っ直ぐ見て、震える声でAに言った。

sha｢Aのことが好きや。つ、付き合って欲しい。｣
A『……………はい』

泣きそうな顔をして、俺に抱き付くA。

sha｢…あー、ほんまに嬉しい…好き、大好きやで…｣
A『私も…』
sha｢……今日、親おらへんから…家来ぉへん？｣
A『……うん、行く』

何もない日に親がいないことがあるわけもないので、俺は親に頼みこんでこの日だけ空けて貰った。

sha｢…お風呂上がったで｣
A『あ、うん…お帰り？』
sha｢ふふ、ただいま｣

ベッドに腰掛けているAの隣に腰掛ける。

sha｢髪借りるな｣

Aの髪の毛を少し掬って、匂いを嗅ぐ。
俺と同じ匂いがして、ドキドキする。

A『…えへ、なんか…ドキドキしちゃうね…！』
sha｢俺も、すっごいドキドキしてる。｣
A『わ、ほんとだ。同じだね』

Aを抱き寄せると、俺の心音が聞こえたのか、Aは『ドキドキしすぎじゃない？…んふふ』と笑った。