愛、哀【wrwrd】【短編集】 (ページ22)

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貰える方法を思い付いたので！　rb ページ22

rb目線

小学生の頃だっただろうか。

ある青い眼鏡に｢ロボロおめぇチョコねえじゃーん！あーあ、俺はチョコありすぎてつれぇわー！！｣と言われてから意識し始めた。

ただ、意識したからどうなる訳ではない。
女の子と喋るとドキドキしてしまうDTらしさは、初めからあったものだ。

なので、もちろん女の子からチョコを貰ったことは…ああ、高校の頃に、トントンに泣きながら頼みこんでチョコ作って貰ったことはあったわ。虚しかったわ。

女の子と話さず、チョコを貰うことなく小学生時代は終わり。
女の子と話さず、チョコを貰うことなく小学生時代は終わり。
女の子と話さず、男からチョコを手作りしてもらい高校時代は終わり。
特に理由はないが大学には入らず、会社に就職して。

それで…彼女いない歴=年齢というDT野郎が完成してしまうのだ。
取り敢えず日本は少子高齢化を無くすために、俺みたいなDTを救済する措置を作った方が良い。

まあそんな話は置いておき。

可哀想に…と言いつつ俺にチョコをくれなかった母親。
母親から貰ったチョコをことあるごとに見せつける父親。
チョコを美味しそうに食べて、ぶくぶく太っていった鬱。
なんだかんだ言って男にチョコを作ってくれる、同士(DT)のトントン。

俺はあいつらとは違う。
自らチョコを貰いに行く。

tn｢いや話が長いねん！口に出とるわ！！！｣
rb｢いやー、俺の意気を…ね？聞いて欲しかってん。｣
tn｢そんでなんで俺、勝手にDTにされてんねん！違うかもしれんやん！ま、DTやけど。｣

rb｢そういうとこ嫌いじゃないで。｣
tn｢おーん…あんま嬉しないな。｣
rb｢くは。ひどいなぁ｣

tn｢んで、自らチョコを貰いに行く言うてたけど、どーするん？｣
rb｢あー、それなぁ。｣
tn｢なぁ？気になるよなぁ？A。｣

A『あえっ、そ、そうですね…？』
rb｢あー、すまん。敬語ナシで大丈夫やで？｣
A『いえ！ロボロさんは上司ですので！』

rb｢んで、それでー…あー…えっと、その…
これ、明日俺に渡してくれませんか！｣
A『は？』
tn｢……あっはっは、やべ、つぼ…ｯ！あははははは！｣

Aは『わ、かりました』と言って紙袋を受け取った。

tn｢はーー…殺す気かぁロボロ｣
rb｢これで女の子からチョコ貰えんねん。天才やろ？｣
tn｢…それ、Aじゃなかったらセクハラで死んでんぞ｣
rb｢えそーなん！？ごめん、やっぱナシで…｣
A『渡すだけですよね！全然大丈夫ですよ！』