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「……トドメを刺せなかった気持ちはどうかしら。」
俺らが口に運ぼうとしていたスープ。横を切った風とうめき声に、全員手を離す。呻き声の方向を向けば、腕からナイフで刺されて血を流す料理長の姿が。幹部専用の食堂で料理を作る腕利きのシェフだ。
そんな奴が、ラメリアが投げたナイフによって刺されている。
そして彼女は間髪入れずに料理長の口に手を突っ込み、嗚咽等気にせず何かを取り出した。ーーーカプセルの中に粉が入ったもの。これは？
「……はは、バレたら自分も死ぬつもりだったのね、アホらしい。」
「がはっ、ごほっ、な、ぜですかっ……！！」
「なんでって？分からないの？ここにいる全員のスープに、毒、盛ったわよね。しかも致死量。」
「「「「！！！？」」」」
……毒？
この真っ赤で美味しそうなミネストローネに、毒が？誰もが目を見合わせる。そんな訳ない、全てあいつ、ラメリアの虚言だと。
「そんなことっ……！！！」
「まだシラ切るの？……まぁいいわ、先生。」
「ラメリアちゃん」
「スープ……グルッペンのスープ、こちらに頂けますか？」
「っまさか」
「早く。」
ペ神が俺の前に置かれていたスープを取り、ラメリアに渡す。彼女はまだ湯気のたつミネストローネを見てにっこりと微笑むと、シェフに手渡す。
「……あなたの爪、」
「っ！！！」
「料理人のくせに親指だけ長いわね。……毒を体内に蓄積させて、自分に疑いが掛からないようにじわじわと身体に異変を起こさせたかったんでしょう？」
「違うっ」
「けれど、余りにも時間が掛かりすぎるから、時間がなかった。今日一気に殺すつもりだったのでしょう。私がこの場で、降格宣言させられるのを狙って、致死量近い毒を、スープに入れた。そしてあなたがスープを手前にしてしまえば、幹部達は手始めにスープから飲み始める。それで、殺すつもりだったんでしょう。ね？A国の"スパイさん"？」
「何をおっしゃるんですか！！？毒だかなんだか知りませんがーーー！！」
「じゃあ、飲めるわよね？何を怯えてるの？」
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ぴの子(プロフ) - 繋がってるのめちゃくちゃ鳥肌たちました、とても面白かったです！ (2019年6月18日 23時) (
レス) id: eeb6ae8ba2 (このIDを非表示/違反報告)
茜(プロフ) - 女王様のお話がまた読めて嬉しいです(＞＜) (2019年6月18日 1時) (レス) id: d2182e9bad (このIDを非表示/違反報告)
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