日本の揺神様。【四十七大戦】 (ページ4)

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スタベ、確信するページ4

「そしていきなりだが鳥取くん、俺と友達になろう!!!!俺は友達が一人もいなくてね。毎日寂しい生活を送っていたのだ!
そんな生活を、日常を変えてくれるのは君だけなんだって今確信したんだ!!!!」

「とっ、トモダチ…？はあ、俺なんかで良ければ……」

案外あっさりと友達になった二人。
しかし結城は「友達になる」それ以上の事を考えていたのは鳥取は知る由もない。
そして自分が関わる重大案件とも知らない鳥取は彼と沢山の刻を過ごすがだんだんすれ違いが起こってしまう未来が存在してしまう。

「俺ね、長い間一人だったから君と友達になれてスゴい嬉しいよ…。
戦前は友達がいたけど傷を負ってしまったりと色々あって顔を合わせずらいんだよね。
ああ、あの頃に戻れたらとどれ程悔やんだだろうか…」

そう哀しそうに過去を悔やむその表情には沢山の感情が混沌としていた。

「……そうでしたか。俺は戦前の事はうっすらと覚えていますがこれは成るべくして成る未来だったのかもしれません、もう、何も分かりませんが。
この道が本当に正しいのだろうかと何度も考えました。が、悔やんでも何も変わらないのが現状でした。
今俺たちがいる現在を信じる他無いですよ、前を向いて進みましょう。俺と一緒に。」

鳥取の言う事は結城には理解しがたいことであった。しかし、それと同時に彼の考えに納得もした。
鳥取の言ったことに結城は勘違いしてしまった。「俺と一緒に」という言葉に。
そう、結城は鳥取に堕ちてしまったのだ。
鳥取は結城にとってどうでも良い県で、神だった。しかし、鳥取は結城を短い時間で理解してしまったのだ。彼の抱える悩みを。
結城の中で鳥取は唯一無二の友人、「鳥取」となったのだ。
友人であり、結城の「光」に。

彼の言う友人には言葉では言い表せない感情が、思いが詰まっていた。
それを恋と、愛と言うことを彼は未だ知らない。

「あ、ああ。鳥取の言う通りだよ。そうだね、うん。君と一緒に歩いていこうと思うよ。」

「ああ、早く歩いてほしいタベな。」

「「あ……」」

スタベが珍しく空気を読み静かに発した言葉には二つの意味があった。
＜早くボクについて目的の場所に着かせろ＞
＜二人で前を向いて歩け＞
という意味が。
スタベは二人に芽生えかけている小さな蕾に水を撒いたのだ。

鳥取と結城の間にはさっきの空気とは違い、和やかな空気が流れた。
暫く見つめあった二人はふふ、と笑い他愛のない世間話をしながらスタベに着いていくのだった。