日本の揺神様。【四十七大戦】 (ページ3)

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鳥取くん、完全に堕ました。ページ3

「な、何だよいきなり…」

何故俺は怒鳴られてるんだ。
全くもって意味がわからない。こいつに会った事も話した事の無い人(?)にだ。

「うるさいタベね、お前じゃねーんだよこの鶏野郎が。
俺が用あるのはそこの男!!!!!来るなら連絡の一つくらい寄越せよ結城!!!!!!!!!!!!!!!!!」

結城??????男????は????

「悪いと思ってる。許してくれよ～～家を追い出されちまったんだよ～～連絡のしようがないだろ？？？それにそこら辺ほっつき歩くわけにはいかないし。」

ま、待て、この人は男だったのか???????
もしかして俺、もしかしちゃったりする??????????

「どうすんだよお前アポ無しとか一番ダメなやつだろ……
オマケに鶏は状況を理解できてねえし、マジでどうしろってんだ……」

さて第三者視点から見よう。
スタベ付近に浮遊物、俺、彼。
どうみてもカオスである。
因みに浮遊物にはムキムキの手が生えている。

「…やっぱりそうする他ない。
クソッ、本当はまだ関係者以外入れちゃいけない決まりなんだが今回はしょうがないからこの僕から上に話をつけておいてやるよ。こっち来い。」

一人で頭(？)みたいなところを抱えて何やらぶつぶつと呟いたあと、その浮遊物は着いてこいと指図した。

結局俺は何が起きているのか理解出来ないままついて行くことにした。
疲れを癒すためにかろうじて文明化された辺りに来たというのに、どうして更にめんどくさい事が起きようとしているのだ。理解できない。

「ねね、鳥取くん。もしかして俺の事知らない?」
柔らかな口調で彼は話しかけてきた。

だが、「知らない?」って聞かれてもテレビに出てそうだけど出てる様子ではなさそうだ。
結城なんて芸能人聞いた事もない。
芸能人が鳥取に来るなんて、とっくのとうにニュースになって人が波のようにこちらに押し寄せてきているはずだ。
でも鳥取だからそんなこと有り得ないけどね。人口増えないかな。

取り敢えず、丁寧に返しておくのが最善策。

「すみません、存じ上げません…」

無礼を覚悟して言ったが本当に誰なのだろう。
なんか見覚えのあるような気がするが誰だか分からない。

「うーーん、やっぱ知らないかあ。
俺、日本のゆる神やってるんだ。結城って呼んでね!!」

そう言って手を差し出し光り輝く一等星のような笑顔をこちらに向けた彼はとても綺麗だった。

「にっ、日本のゆる神ぃぃぃぃいいい?!?!?!?!」

この日一番の叫びが鳥取に響いた。