EN王国のお姫様 (ページ4)

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『おはよう。ヒスンオッパ、ソンフニオッパ。』

「おはよう〜。今日はなんか…うん、なんかいつもと違うね？」

「おお〜！今日も妹が可愛いなあ…。」

ソヌオッパにヘアメイクをしてもらって食堂に行くと、2人のオッパが席に着いて既に朝食を食べているところだった。

イ･ヒスンことヒスンオッパは、いわゆる第一王子。
私の血の繋がったお兄様である。
ヒスンオッパは私と同じで朝に弱く、大体午前中はポヤポヤしている。
今も私の髪型を見て何か言いたかったんだろうが、全く何も伝わってこない。
ちなみに言うとメイクも違うらしいが、ヒスンオッパが気づくはずが無い(私もソヌオッパにこと細かく説明されなかったら分からなかった)ので割愛する。

そして、もう1人のオッパが、パク･ソンフンことソンフニオッパで、第二王子がこの人である。
苗字が違うのは、両親が違うからという、何とも明瞭な理由だ。
ソンフニオッパは、アッパ…王様の友人の子供なんだけど、若くして病気で亡くなってしまったので、アッパが自分の子供として引き取ったという訳である。

私やヒスンオッパとは血が繋がらない兄妹なので、最初の頃はソンフニオッパがすごく人見知りをしていたのだけど、今ではすっかり本当の兄妹のようにお互い慕っている。
なんなら少し、過保護なくらいには…。

「今日のパーティーは、オッパから絶対離れるなよ？なんてことないパーティーだけど、舞踏会に16になったAが参加するからって…騒がしい男共もいるみたいだし。」

『心配しすぎだよ、ソンフニオッパ。16になったからって、何も変わらないよ〜。』

ソンフニオッパは、親の欲目(というより兄の欲目？)というやつなのか、私のことになると少しばかり親バカ(兄バカ？)になる。
外でも妹が可愛いと言って回るんだから、正直、ちょっと恥ずかしい。
というか、私が美しいお姫様だと世間から思われているのも、このオッパのせいなのでは？？？と思いつつ、刺激しないようにオッパを宥める。

「16になったら結婚できるんだから、変わるんじゃない？」

「Aに結婚はまだ早い！！！！！！」

『ヒスンオッパ、余計なこと言わないでー！』

せっかく刺激しないようにしていたのに！
ヒスンオッパの何気ない一言によって、私の努力は水の泡となってしまった。

何はともあれ、今日も長い一日になりそうである。