七つの大罪の男性陣と恋をした。 (ページ43)

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彼は首を傾げる。

｢その...おろしてくれませんか？｣

そう。いま、私は彼にお姫様だっこと言うものをされている。

彼は“了解した”と言うと私をそっとおろしてくれた。
｢ありがとうございます｣
と言うと私は踊り場の床に散らばった分厚い本を拾う。
と誰かと手が重なる。
誰かと言っても彼しか居ない。

私はびっくりして手を引くと彼はその本を拾い
ｽｯと立つ。
そして
[第１図書室。で合ってるか？]
と聞いてきた。
私がｺｸｯと頷くと彼は1階へつながる階段を降りていく。

｢え、あのっ？｣
私は彼を止める。
すると彼は
[そのままでは危なっかしい。]
と言い、また階段を降りていく。

その時。世界が色づいた気がした。

ゴウセル先輩の名前を知ったのはそのあと。
それと同時にかなりモテていることも知った。

私が特に気にしていなかったきゃーきゃー騒がれている4人の先輩の1人だってことも。

あ、あと同じ図書委員ってことも。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
それ以来、私は図書委員を貫いている。
そして、１年生の３学期からあと３人の先輩ともお話を出来る程度になった。

先輩方との交流も増え、ゴウセル先輩への想いが募っていくばかり。

言うつもりはないけれど。

なんて、昔の事を考えていると
午後の授業も終わっていた。

私は帰りの準備を終えて
図書室へ急ぐ。

今日は第３図書室の当番だ。
先輩と。

私は３階へあがり、角を曲がる。
廊下をまっすぐ行ったところにある第３図書室が視界に入る。
私は“第３図書室”と言うプレートを見るだけで鼓動が速くなるのを感じながら、ゆっくり足を進める。

ｶﾂﾝ...ｶﾂﾝ...ｶﾂﾝ
廊下に私の足音が響く。

その音を、静かな廊下を堪能しながら歩いていると、“第３図書室”と書いてあるプレートはもう目の前にあった。

私はすうっと息を吸うと
ｶﾞﾗｶﾞﾗ
と図書室のドアを開けると、１番近くの机に彼は座っていた。本を読んでいるようだ。

私は彼の近くまで駆け寄って
｢先輩？｣
と話しかける。
でも、先輩からは応答なし。
本を読んでいる時はたいてい応答しない。
まあ、そう。人が来るわけでもないからいいか。
と思い私は本の整理を始める。

＿数分後

ｶﾞﾗｶﾞﾗ
とドアが開く音がした。

入ってきたのは、
バン先輩、キング先輩、メリオダス先輩だ。