ななじゅうきゅう! ページ32
お兄とクララとアズ君と一緒にカムカムさんの売店に、おやつや認識阻害グラスをいくつか買いに行った。
「いるまちいるまち、ばんざ〜い」
「?ばんざ〜い」
お兄はクララに召喚シールを貼られたことに気づかずにバンザイをする。
ぽふん、とモフエゴ先生が召喚される。
お兄は、やってしまった…!という顔をする。
「万引き…殺す…」
カムカムさんが竹槍を持って出てきた。
皆は、きゃー!と逃げてしまう。いや逃げないでガチの万引きなるて…
カムカムさんがモフエゴ先生を狙い始めた隙に、売店のレジにお金を置いておいた。
そしてモフエゴ先生を開放しようと思ったがもうそこにはいなかった。
あれ、目離した隙に食われたか…?
まぁ先生だし死なないかと思いお兄達を追いかけた。
「ライカ様!良かった、逃げ切れたのですね。やはり囮がいて正解でしたね」
いい笑顔で言うアズ君。恐ろしや恐ろしや。
「ライっぴ、お話って…?」
そう。今日は私が3人を呼び出した。
私の過去を、もっと深く知っても良い人達。
『あのね、私は実験台だったって言ったじゃん?その時、色々な種族の血を入れられたの。ニンゲン、天使、人魚、寝子、ドラゴン、鬼…まぁ、存在する生き物全部かな。』
お兄はおじいちゃんから少し聞いていたらしく、小さく頷く。
アズ君、そしてクララは衝撃的だったのか口をぽかんと開けている。多分、実験といっても薬を飲まされる程度だと思っていたのだと思う。
『だから私は、何か喰わなければならない。ニンゲンでも悪魔でも天使でもいい。喰わないと、飢餓状態になって暴走しちゃうっぽいんだよね』
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作者名:アスルル | 作成日時:2024年1月5日 15時