よんじゅうよん！ ページ45
『は…？待って待ってお兄！？』
ぴゅーん…とお兄が落ちていく。
言いようもない不安が襲ってくる。
そして思わず体が動き出し、私も崖から飛び降りていた。
『…ふぁっ！？せ、先生！！』
「…ふっw残念だったな」
あ゛ぁ…モフエゴって言おうとしたこと根に持ってる…
言わなきゃよかった…
そんなこと思っていたら、地面が近付いてきた。
取り敢えずお兄だけは守らないと。
お兄を上にして私をクッションにできる体型に…
しようと思ったら。
「クエエェェェェ！！」
パックリ…とお兄と私を鳥がつまんだ。
助かった……
……いや、一難去ってまた一難！
こいつに食われてまうわ！
ん？鳥さんがいきなりピタッと止まった？
…と思ったら巣に放り投げられた！？
「ぴぃぃ…」
わ…デカい鳥さんおるやん…せめてメインディッシュに…
一番の取りにして…(現実逃避)
「…あれ？怪我してる…」
お兄が鳥さんの足を見て言った。
そして、うーん…と考え始めた。
確かにその鳥さんは足を引きずってて、痛そう…
お兄が、近くの石を持つ。
それを高く掲げたのをみて、鳥さんは警戒した。
が、お兄は自分の腕を切った。
『え！？お…お兄！？』
「君に、こうしてあげたいんだ。…だめ？」
ビリリ…と布を破り、自分の腕に巻いたものを見せる。
暫くお兄と鳥さんは見つめ合ってたけど、
お兄の優しさが通じたのか、足を出してくれた。
「ありがとう！じゃあｰｰｰｰｰ」
お兄が布で巻こうとすると、お兄の腕から血が垂れた。
パチュン…と、鳥さんの足についた。
と、傷が癒えていく。
「『えええぇぇ！？』」
「ここの世界の人間ってもしかして価値高い…？」
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作者名：アスルル | 作成日時：2023年9月28日 21時
