悲しい少女の温かな恋 (ページ38)

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さんじゅうなな！ページ38

「ライカっ」

シャオロンが、私と地面の間に飛んでゆき、

パシッと私を受け止めた。

『っあ…ありやと、しゃおろん…たふかった…』

お礼を言うが、恐怖のせいで舌が回っておらず、

自分でも何言ってるかわからなくなるほど呂律が回らなかった。

「っ…ライカ、大丈夫か？」

シャオロンが、顔を強張らせながら聞いてきた。

そして、ゾムくんも。

「何で飛ばへんかったん？」

『っ…』

私が答えようか迷い、口をつぐむと、シャオロンが

私の頭を優しく撫でてくれた。

"どっちでもいいんだよ"と言ってくれているようで。

安心した。

『私、研究体だったの』

「「！！」」

『鬼とか、魔獣とか、人間とかの血を入れられた上に』本当

『角と翼を焼き切られた』嘘

『電撃与えられたり、水に沈められたりして、最強の生き物に、研究物にしてやるって言われた』本当

『でも、皆私を物だと言った』本当

ちょっと嘘混じったけど…まぁ、ほとんど本当だし…

「…そうだったのか……」

「…」

！？何で2人が泣いてるの…？