悲しい少女の温かな恋 (ページ36)

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さんじゅうご！ページ36

「！？なんや、ライカ何したん？」

『いや…私も知らんて！！』

ロウソクも消え、空の明かりも何処かへゆき、電気も消えた｡

自分が消えてしまうような気がしてきて、

ちょっと泣きそうになる。

『…っ……暗いぃ…』

こらえきれずに呟くと、辺りがざわざわしてきた。

みっともなくて済まないね！！

暗いの…怖いもん。独りになるみたいで。

『いや…だ…』

「ぷよぷよ〜ん！」

バチンと魔力が飛んで弾ける。

周りの明るさが帰ってきた。

皆がアホみたいな顔をしながら、私の使い魔を見た。

「「「ぷよぷよ！ぷよん！ぷ〜よ！」」」

丸く、小さい、ぷよぷよしたスライムのようなものが、

あかあおみどりきいろ…と、沢山居た。

(見た目完全にゲームのキャラのぷよぷよと同じです)

『きみらは…ぷよ？全員でぷよぷよだね？』

何か、言葉が浮かんできて、呟いたら、しっくり来た。

そしたら、この子たちが、叫んだ。

「「「「「ぷよん！！」」」」」

なにこれ…かわええ…

「ぷよぷよ…？見たことのない魔獣だ。」

ブルシェンコ先生が興味深い…と呟いたのを聞き、

クラスメイト達がまたコソコソと話し始めた。

「やっぱ特待生の妹なだけあるぞ！すげぇ…」

「ぷよぷよってなんだよ！ライカの心情こんなんなのか…？」

うっわぁ…目立ってる…お兄、ごめん。目立ってる。

シャオロンが憎らしげに見つめてくる

ごめんて。私だってやりたかったわけじゃないし。

「…まぁ、よい。では、初めのランクぎめの飛行レースに行くぞ！」

「うっしゃぁ！目立ってやる！！」

シャオロンが叫ぶ中、私は心細げに呟く。

『ひ…飛行！？』

だって…私、飛べないんですけど！？