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にじゅうきゅう! ページ30

sha side


「トイフェル。ライカが目を覚ました。」





ブルシェンコ先生の声に、自分の耳を疑った。


ほんまに…?起きた?


「マジですか!?良かったわ…ライカは、何で」


こんなことを?と言おうとしたが、もう分かりきっている。


オレの、せいやろ、多分。


「…あの子には、重めのトラウマがあってな。」


…せやろな。あの、重い魔力は、いつしかのオレと似てる……


「それで、独りになることが、恐怖に繋がるらしい」


独り?なんでや。アイツには、沢山ヒトが居るやろ


「…独りでは、ないのに、なんで…?」


「そう、撹乱してしまったようでな。トイフェル、ライカを避けているのか?」


「っ…」


オレが離れたから、だよな。やっぱ…


「は、い…」


「それによって、どうせ皆も消えるんだと思ってしまったらしい」


「…」


ごめんなさいという声も出えへん。


喉がからっから。反省しか無いから、手が震える。


「…そう重く受け止めなくてもいい。これからも変わらずに、いや。もっとあいつを構ってあげてくれ。」


「…ふっ。アイツ、構ってちゃんかよ。」


寂しくなると、死んでしまう魔兎に似とるな、と呟くと、


先生も、そうだな。と少し笑った。


3日ごには、ライカは復活していた。


……まぁ、その間にまたショッピにこき使われて、


マタローってやつの相談にのらなあかんくなったが…


会長にも褒められたし。


良いとしよう!うん、ええやろもう!


ライカに、この話したら、めっちゃ笑われたわ。


笑顔が、眩くって。


やっぱ、コイツは笑ってるのが一番やな。

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作者名:アスルル | 作成日時:2023年9月28日 21時

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