【UNDERTALE】色んなハートの詰め合わせ【短編集】 (ページ5)

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△5 ココロのステータス② (前作、サンズ視点) ページ5

「ダメだって…、
そんな事したら私……っ。」

「目から水が出るって?
Hah、それはきっと水が
溜まってただけだ。
溢れるなら出しちまえばいいさ。」

慰め方のわからない自分が放った言葉は
間違ってはいなかったらしい。

目からは涙が溢れていた。

…Aは、人前では絶対に涙を
流さなかった。

泣きだしそうになっても
その場では耐え、
1人になると一気に解放していた。

そんな姿を何度か見たことがある。
…オイラは見て見ぬふりを
していたけだ。

けど今は違った。

どこか隠している気持ちが起こしてしまった
この行動で、
初めて素の姿を見せてくれたらしい。

人の手ではない手で、
硬い掌で、
不器用な言葉で、

彼女を慰めることが出来ると、
ここでハッキリと…わかってしまった。

ぐちゃぐちゃな彼女の顔を見て、
どこか安心したという感情が湧いてくる。

「この、ままだとっ、ぐすっ、
体の水分っ、どっが、
いっ、ちゃいそっ…。」

「そいつはまずいな。
ニンゲンのほとんどは
水で出来てるんだろ?

なら、やめておいた方がいいか?」

「…だめっ。」

「Hah…、はいよ。冗談さ。」

Aがまた、もしも、
オイラの前で涙を見せてくれたなら、
その時は…どこか理由をこじつけて
同じようなことが堂々と出来るんだけどな。