【UNDERTALE】色んなハートの詰め合わせ【短編集】 (ページ3)

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★3 Happy＆Friend③ (キャラ) ページ3

「ふぁー…！」

小さいベットの真ん中で伸びをするA。
その隣でその横顔を眺める。

「おはよう、A。」

「おはよー…、ねぇキャラ、
いつものブキミな顔見せてー。」

「仕方ない、Aのお願いとあらば。」

そう言って表情を変える。

「うっ…相変わらず怖い。」

「いい加減、目覚めるのに僕の顔
利用するのはやめよう。」

「だって一番目が冴えるからさ！」

「よくもまぁそんなエグい顔を
朝から見れるもんだな。」

僕の反対側に寝ていたサンズが起きて
呆れていた。

「そりゃ私も最初はトラウマだったけど、
今のキャラはいい子だから大丈夫！」

「そのうち何するかわからないぞ…？」

僕は名前に顔を近づけて笑った。
その瞬間、僕の体は床に落とされる。

「あまり近づくんじゃない。」とサンズ。

「あぁ、ころしたい。」

「キャラちゃん…！」と慌てるA。

▼

慌ただしい朝を迎えて、
いざ商店街に行く。

ブラブラと歩いて、
興味があるところで止まるA。
それを見ながら僕は癒されていた。

「あっ…、綺麗…！」

そう言って足を止めた場所は花屋だった。

「ねぇ、ちょっと見ていい？」

「「お好きなように。」」

被った声の主を睨み、店内へ入る。

気になった花の前一つ一つ
観察しているA。

「それはアイリス、花言葉は
“良い便り、希望”だ。」
「…ジャスミンだな、花言葉は
“優美、愛らしさ”。」

僕は止まる度にその花の説明をする。

「キャラ、花詳しいんだね！凄い…！」

花に詳しい理由？君は知ってるはずだ。

「あっ、この花…スズランだよね？」

「そうだな。」

「キャラにプレゼントしていい？」

「…っ、なぜ？」

「なんとなく？キャラは紅いイメージが
あるから真逆の白い可愛い花あげたくて…。」

「…ははっ、Aからのプレゼントなら
喜んで受け取ろう。」

Aはすぐに店員を呼ぶと
待ってて、とレジへ向かった。

店のスズランを眺めて笑みを零す。

…スズランの花言葉は“再び幸せが訪れる”。

この言葉は僕に何が言いたいのだか。

そしてこの花には“毒”がある…。

…面白い、Aのことが本当に好きだ。
何故こんなに気持ちが高ぶるのか
自分にも分からない。

戻ってきたAは僕にスズラン。
サンズに一緒に育てようと
“サボテン”を渡していた。
なぜサボテン？とサンズは笑っている。

…どうやら、この世界では
アイツに勝てないようだ。

窓ガラスに映る自分にそう伝えた。