【UNDERTALE】色んなハートの詰め合わせ【短編集】 (ページ12)

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△12 嫉妬の気分は気持ち悪い② (前作、サンズ視点) ページ12

「…え。」

トリィが目を細めた。

「今すぐに帰りなさい。
さもないと、ネタの練習に
付き合ってあげませんからね。」

「Hah、それは勘弁だ。」

「Aはきっとさびしがってると思うわ。
サンズが出かけてしまってね。」

「オイラがいなくなってさびしい?
まぁ、それは“1人がさびしい”んだろ。
“オイラがいなくなって”じゃない…。」

「あら、それは聞いてみれば
いいんじゃないかしら?」

そう言って微笑まれながらオイラは
ドアの外へ追い出された。

「大丈夫よ、きっとあの子はアナタが
感じてる不安を取り払ってくれるわ。」

そうドアの向こう側で声がした。

「……だと……いいな。」

返事をすると、その場を離れて近道を使って
家へと帰った。

なんか妙な緊張をしてドアを開けると、
ソファでうずくまっているAがいた。

「あーあ、折角のお休みなのに。」

何かあったらしく随分
元気の無い独り言を呟いていた。

「そんな折角のお休みに何かあったのか?」

「……へぇあっ！！??」

ソファの横になっていたAのすぐ側に
来ると驚いた表情と反応をした。

「あ、あれ?さっきママに会いに行った
ばっかりじゃ…。」

「確かに会いに行って用は済ませてきたぜ。
行きと帰りは近道を使った。」

「あっ…そーなんだ。軽い用事だったのね。」

冷静になったのか、
声色を変えて椅子に座り直したA。

「…正確には、帰されたってとこだな。」

「え?ママに帰された?」

「Aを1人にするなってな。
さびしがってる～って。」

「ま、ママん………。」

「案の定、
なんだか後ろ向きな独り言、言ってたしな。」

「ぐっ…、あ、あれは別に……。」

「オレがいなくてさびしかった、ってか?」

冗談混じえに気になる気持ちを発してみる。
少し恥ずかしい…。

「な、なかったって言ったら嘘になる。

……1人は嫌いなのもあるけど、
サンズがいなくなって……ね?」

「……そうかい。」

「……。」

つい、目をそらしてしまった。

…なんだその反応は。なんだその返事は。
“アナタがいなくてさびしかったです”って
勘違いされてもおかしくないぞ?

可愛い反応しやがって。

勘違いするからな?
というか、いや、勘違いさせないでくれ…。

「あー…、ならお互い暇ってことで…、
どっか行くか?」

何言ってるんだオレは。
口が勝手に動きやがった。

「んんんっ………！?」

何故か驚いて
コップを持って苦しそうにするA。

「ど、どうした。大丈夫か?」