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次の俺の休みの日。
佐：「それ、マサイくんの？」
マ：「そう。普段よく使ってるヤツ。」
佐：「凄い。絶対使いこなせない。」
俺らはこの前行けなかった、写真を撮りにドライブしている。
佐：「ねぇ、こんな写真どう？」
マ：「いいじゃん。」
小さなデジカメの画面を二人で覗き込んだ。
近さにドキドキする。
美優は変わらず空の写真を撮ってて、良いのが撮れると毎回「見て見て」って寄って来てくれる。
…可愛すぎかよ。
写真も沢山撮って、俺の部屋に戻って来た。
美優は、撮った写真を見返してる。
佐：「今日ありがとね。良い物が沢山撮れた。」
マ：「美優のセンスが良いんだよ。」
佐：「そんな事ないよ。マサイくんの教え方だよ。」
美優はお手洗いって席を立った。
でも、なかなか戻ってこないから、心配になった。
マ：「美優？大丈夫？」
洗面台の前に美優がいた。
マ：「どうした？具合悪い？」
鏡越しに目が合った美優は、今にも泣きそうだった。
佐：「ううん。…何で笑えないんだろうって思って。」
俺は、堪らず美優を抱きしめた。
佐：「マサイくんと一緒にいるの、こんなに楽しいのに。無表情の人と一緒にいたって楽しくないのに。どんなに笑顔になろうとしても、上手く出来なくて…」
マ：「無理に笑わなくて良いって言ったろ？」
佐：「うん。」
マ：「練習して出来る笑顔を向けられても、嬉しくないから。」
佐：「そうだね。」
マ：「例え笑顔無くても、美優が楽しんでるって十分伝わってる。」
佐：「そうなの？」
マ：「声だったり、雰囲気で分かるよ。美優って、意外と分かりやすいんだよな。」
佐：「それって…嬉しくない。」
ムスッと膨れて、抱きしめられてるまま俺を見上げた。
―チュッ―
その膨れっ面唇にキスをした。
美優、また顔真っ赤。
佐：「何でこのタイミング？」
マ：「美優が可愛かったから。」
佐：「最初のキスは、もっとちゃんとしたかったな。」
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作者名：ちゃぴこ | 作成日時：2019年12月7日 22時
