マサイくんと仮面 (ページ44)

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本当に美優の事愛して無かっただなんて驚いた。
俺は勿論、シルクや他のメンバーだって、親の愛情は感じられる。
愛情が無かったと突き付けられた美優の気持ちを考えると、泣きそうになる。

マ：「幸せになろうな。」

こんな安い言葉で、美優を守れる事は出来ないかもしれないけど、こんな言葉しか出て来なかった。

佐：「こんな私だけど、これからもマサの側にいさせて。」

そう言って微笑んでくれる美優。
作り笑顔じゃなくて、本当の気持ちを隠した台詞じゃなくて、本心で本来の笑顔だった。
やっぱり美優は凄いな。

マ：「なぁ、美優？」

佐：「ん？」

マ：「俺ら、一緒にならないか？」

佐：「えっ？」

マ：「俺と…結婚して欲しい。ずっと一緒にいて、今までの分も、これから先も一緒に幸せになろ？」

佐：「私で…いい…の…？」

美緒は目に涙を一杯溜めている。

マ：「美優がいい。てか、美優以外は嫌だ。」

佐：「ありがとう。嬉しいな。」

喜んでくれたみたいで、目を細めて微笑んでくれた時に、涙が零れた。

俺は、頬を伝っている美優の涙にキスをした。
もう二度と、悲しい涙は流させないという誓いを込めて。