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佐：「特に診断して貰った訳じゃないけど、理由は2つあると思うの。」
皆、真剣に聞いてる。
佐：「中学の頃にね、イジメられてる子と仲良くなったの。そしたら、ターゲットが私に変わってさ。最終的には、当初イジメられてて仲良くなった子が、私をイジメる側になってた。」
シ：「酷いなそいつ…」
ン：「でも、自分を守る為には、そうしないといけなかったのかも。」
佐：「そうなんだけどさ。子どもだった私には、相当ショックを受けてね。人と仲良くする事を避けるようになったの。」
モ：「中学生だもんね。」
マ：「もう1つは？」
佐：「私が幼稚園の頃、母親から『美優が20歳になったら離婚するから』って、言われたの。」
モ：「幼稚園児に⁉」
佐：「凄いでしょ？で、本当に別れた。」
シ：「有言実行だな。」
佐：「離婚して直ぐに父親は再婚して、母親も同棲を始めたの。」
モ：「えっ？どういう事？」
佐：「母親の同棲相手は、私が幼稚園の頃からよく遊んでくれてた人だったの。つまり、その頃から母親はその人と恋仲だった。」
モ：「だから、幼稚園の時に離婚するって言ってたのか。」
佐：「父親も再婚相手は私が中学頃から交際してたんだって。」
シ：「何だそれ。」
佐：「凄いでしょ？私は、愛して無い人との子どもだった。中学の頃に私の周りには、愛なんて存在しないって分かったの。」
仮面の女…
今の美優は表情が一切無い、無だった。
友達が言ったこのワードがピッタリだと思った。
佐：「それ以来、私は笑えなくなったし、人が嫌いになったの。…ほら、せっかくのご飯が台無しでしょ？何か、楽しい話ししようよ。」
あっ、美優の表情が戻った。
シ：「じゃあさ、俺らの事も本心は嫌い？」
佐：「ううん。何でだろうね。何故だか、この7人は安心って思うの。説明出来ないんだけど、初めてこんな気持ちになった。好きって気持ちも忘れてた筈なのに、マサイくんに会って、思い出したんだよね。」
シ：「それなら良かった。俺は…てか、多分コイツ等もだと思うけど、美優を裏切ったりしないから。」
皆、シルクの言葉に頷いた。
ン：「今度さ、アスレチック行く時、美優も行こうよ。俺が言うの変だけど、体動かして遊ぶのって楽しいんだよ。」
マ：「いいじゃん。美優が仕事休みの日に行こうぜ。」
モ：「てか、パークに行ったらどう？女性目線の意見も参考に出来るんじゃない？」
シ：「それ良いな。」
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作者名：ちゃぴこ | 作成日時：2019年12月7日 22時
