28話 ページ31
会議は終わり、解散となった。
_______________零と目が合う。
なにか言いたげにこちらを見ているが、生憎、私も次の仕事があるため行かなければならない。
ごめんね。
謝罪の気持ちを込めながら、私は零に向かって微笑み、会議室を出た。
零「A!・・・また、会えるんだよな?」
「当たり前でしょ?」
そう言って笑うと、零は安心したかのように息を吐いた。
零「もう居なくなるなよ。今度はあいつじゃなくて、俺を頼ってくれ。こんな俺でも、できることはあるはずだから・・・。」
あのときのこと、やっぱり気にしてるよね・・・。
零の言葉と態度に申し訳無さでいっぱいになるが、なんとも言えなかった。
零が私のことを覚えててくれて、ずっと想ってくれていたのが、すごく嬉しくて・・・。
プロポーズの返事して、でもすぐいなくなって、私、本当に最低だった。
どうこの気持ちを伝えていいのかが、わからない。
彼は必死に私のことを考えてくれてるのに、私は何も返せない。
本当に、ごめんね・・・。
そんな気持ちに頑張って蓋をして、私は言った。
「約束する。次会ったとき、絶対に話す。私の気持ちをちゃんとね。あのときみたいにならないように・・・ね?」
私の言葉に、零は首を縦に振った。
「・・・またね、零。」
零「またな、A。」
私達はお互いにっこり笑って、仕事に戻った。
ねぇ、零。
私、ちゃんと約束守るから、お互い無事で毎日を過ごそうね。
早く、この戦いに決着がつけばいいのに。
その願いが叶う日はいつ訪れるのかと、私は思った。
100人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:もなか | 作者ホームページ:http://hp/Aaar
作成日時:2024年1月24日 21時