シバと星。2

2人との距離 ページ14

新学年になって少し落ち着いてきた頃



早くもこの学校の顔ともいえるダンスイベントの為の



練習が始まり、今年はクラスにウヨナも居るし


大丈夫と思った矢先。



クラスのダンスリーダー決めでの出来事


もちろん今年もリーダーはウヨナ


持ち前のコミュ力と信頼で皆からの支持はもちろん


なんなら約5分間にわたる演説して自薦してた。


ここまでは良かったのだが、



去年みたいに直前で逃亡未遂図ろうとされては


たまったもんじゃない、リーダーになれば
少しでも逃亡するリスクは無くなるだろうと
計画したウヨナとサニからの


猛烈な推薦(強制)を受けて私も見事に当選。



そして、サニも


SN「書記やるー！」


などと言って、ダンスイベントには必要ないであろう


書記 という役柄を勝手に作り勝手に任命



『2人でやんなよ…リーダー…』


SN「僕、書記がいい」



『書記なんていらないって…』



WY「楽しいじゃん」



『去年見たでしょ、私向いてないのに…』




ダンスイベントが心配なのはそれだけじゃない






去年のウヨナとサニ2人のステージ


圧倒される2人のダンススキルと


そのステージに沸く黄色い歓声


会場は、音楽が大音量で響いているのに


何故か遠くで鳴っているような気がしたあの時の感覚




どんどん遠くなってしまう。



今も近くで笑いあっているのに、距離があるように感じる



1年生があのステージを見たら…？



もっと遠い存在になるかもしれない




SN「A、？どうしたの？」



『…また置いてかれるのはもう嫌だ…』



SN「ん？何の話？」



『練習しなきゃ…』



SN「どうしたの？ウヨナ、Aが変なんだけど」



WY「ん？やる気になったんなら良いんじゃね？？」





モタモタしてる暇じゃない。


そもそも私は2人とスタートラインが違うんだから


追い付くにはもっと、2人の倍以上練習しなきゃ

猫か狼→←派閥

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す