愛のない結婚２

可笑しい【JN】 ページ12

JN side









家政婦







今の彼女にはその言葉がぴったりだ














「いってらっしゃいませ」











そう言って頭を下げる彼女は３ヶ月前に出会った彼女とは全くの別人






僕が何時に仕事でも起きてコーヒーを淹れて朝食を作って待っている





その朝食を食べなくても文句も何も言わないし


出会った日のように表情が表に出ることもない
















「ジンさんの奥さんはどんな人なんですか？」








収録で当然の如く回って来た質問につい家政婦という言葉が出そうになった








「優しい子ですよ」






当たり障りのないことを伝えれば弟たちにそれだけ？と茶化される







「やー、うるさいなー
みんなだってそんなにいっぱい答えてないじゃん」




「ヒョン、耳真っ赤」




「他にも少しお聞かせいただけますか？」









僕らの会話を聞いて笑う司会者










「家事も真面目にやってくれていて僕なんかお手伝い全然出来ないです」




「完璧な奥さんなんですね」




「そうですね」











テレビ用の笑顔を貼り付けて言えば司会者が仲良さそうでよかったですという







仲は悪くない






別に必要最低限の会話しかしない











だけどなんでだろう





あんなに一緒にご飯を食べることを避けていたのに何故か仕事が終われば早く帰宅するようになったし




それに彼女の作るご飯が楽しみになっているのは

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