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悟「家から…ね。」
傑「…………。」
硝「……はぁ〜…」
悟さんは無表情で呟き、傑さんは眉を寄せている。
硝子さんは何かを押し殺すかのようにため息をつくと「家の用事なら仕方ないよ。五条、諦めな。」と悟さんを宥めた。
悟「……家の用事がくだらないものだったら家の奴らの髪の毛1本ずつわざと痛くして抜いてやれ。わかったな?」
真剣な眼差しでそう言う悟さんにどう答えていいか分からず取り敢えずはい、と頷いた。
それを見た傑さんが「頷いちゃうんだね」と苦笑しながら言った。
ピリリリリリリリリ
いきなりけたたましい無機質な機械音が共同スペースに響きわたった。
音の原因は僕の制服のポケットに入っている携帯からだった。
3人に会釈して、外に出てから通話に出る。
〔出るのが遅いといつも言ってるだろっ!?お前みたいなゴミと違って俺は忙しいんだ!!次からはワンコールででやがれ!!!!〕
2コールめで出たけどダメだったようだ。
携帯から劈くような罵声を浴びせられながら平謝りする。
けれど、どうやら今日は機嫌がいいらしい。小言はそれだけで終わった。
『どのようなご要件でしょうか』
〔あぁ、そうだ。…俺はお前は前からゴミみたいな奴だと思っていた……まさかそれが本当になるとは思わなかったぜ〕
突然何かを語り出した男に僕は理解が出来なかった。
〔お前はもう用済みだ。高専に退学届けをだしたらそのまま死ね。〕
『ぇ?』
〔聞こえなかったのかぁ?お前はもうゴミ同然のものだからさっさと消えろと言ってるんだ。〕
『な…ぜですか。僕はきちんと責務をこなしていた筈です。』
全身から冷や汗が止まらない。
手がカタカタと震えている。
焦点があわない。
〔お前みたいなカスが俺に口答えしてんじゃねぇよ。…だが最後の情だ。教えてやるよ。〕
携帯越しにでもわかる男のにやけ顔。
〔お前のな弟が産まれたんだよぉ。お前で得た実験をいかして、お前よりももっと役に立つ道具を2週間後に作り始める。…お前は唯一の実験成功例だったが、何分薬を一々作る費用が勿体ない。だからそれを活かしてもっと……もっと!!五条家の役に立つ道具を俺たちは作り上げるんだっ!!!だからお前はもう用済みだ。明日帰って来いと言ったが取り消してやる。さっさと消えておけよ。〕
ツーーー
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終わりの芝生(プロフ) - きゃんでぃべあさん» 夏油くんなら真顔で人の精神余裕で抉ること言ってきそうだなって思ったので……ありがとうございます!頑張ります! (2021年1月11日 16時) (レス) id: 7df2fd8f18 (このIDを非表示/違反報告)
終わりの芝生(プロフ) - 成瀬さん» ありがとうございます!! (2021年1月11日 16時) (レス) id: 7df2fd8f18 (このIDを非表示/違反報告)
終わりの芝生(プロフ) - トサカ頭に悪い奴はいないさん» うわぁ!嬉しい!!ありがとうございます!!頑張ります! (2021年1月11日 16時) (レス) id: 7df2fd8f18 (このIDを非表示/違反報告)
終わりの芝生(プロフ) - 黒猫静さん» ありがとうございます!神だなんてとんでもない笑頑張ります! (2021年1月11日 16時) (レス) id: 7df2fd8f18 (このIDを非表示/違反報告)
きゃんでぃべあ(プロフ) - 夏油くんのぶりっ子ちゃんに対しての言葉が面白かったです(笑)ストーリー性めっちゃ好きです!更新頑張ってください! (2021年1月10日 18時) (レス) id: f7948ae81a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:終わりの芝生 | 作成日時:2020年12月30日 13時