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悟「お前その手……」

『!』


…………やってしまった。

今朝手袋を付けなかったのを忘れていた。


悟「…包帯まみれ」


ソファから立ち上がり僕に近づいてきては僕の両手を取りそう言った。




汚い手を見られた。

触られた。

絶対に見せるなと言われた次の日に。






顔から血の気がサッと引いた。


苦しくもないのに呼吸がしずらい。


悟「?」

『…っ……は…』

悟「…おいどうした、」

傑「A?」


五条悟様に触られている手が震えていく。


『……はっ…ごめ…っな…はっぁ…さい…』


悟「………ゆっくり息をはけ。傑、硝子を呼んできて。多分もう出る頃だろうから。」

傑「わかったよ。」


パタパタと傑さんが駆けていく音がする。

そこで足の力が抜けてしゃがみこんでしまう。

段々頭痛もしてきた。



あれ、僕今日朝起きてから薬のんだ…?

なんで手袋しなかったんだっけ。

おこられる。

いやだ。

だけどじぶんがちゃんとしなかったのがわるい。

こわい




悟「余計なことは考えんな」





目まぐるしく回る頭の中でその声だけが凛と響いた。


『ぁ…は、……っふ……はぁ…』

悟「そ。ゆっくり息はけ。辛かったら俺に寄りかかれ。」



あぁ、この人は家の人と全然違うじゃないか。


ふるふると首を横に振ると上からッチ、と舌打ちが聞こえた。


そして暖かい何かに包まれた。


すぐに分かった。

抱き締められているのだと。


悟「あー……お前絶対やだって言うと思ったから。命令な、そのまま俺に寄りかかれ。」



なんて狡い人なんだろう。


本来ならば僕はもう折檻を超えた罰を受けなければならない状況なのに、どうしてもこの暖かい温もりを離したくなかった。



だから寄りかかってしまった。

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終わりの芝生(プロフ) - きゃんでぃべあさん» 夏油くんなら真顔で人の精神余裕で抉ること言ってきそうだなって思ったので……ありがとうございます!頑張ります! (2021年1月11日 16時) (レス) id: 7df2fd8f18 (このIDを非表示/違反報告)
終わりの芝生(プロフ) - 成瀬さん» ありがとうございます!! (2021年1月11日 16時) (レス) id: 7df2fd8f18 (このIDを非表示/違反報告)
終わりの芝生(プロフ) - トサカ頭に悪い奴はいないさん» うわぁ!嬉しい!!ありがとうございます!!頑張ります! (2021年1月11日 16時) (レス) id: 7df2fd8f18 (このIDを非表示/違反報告)
終わりの芝生(プロフ) - 黒猫静さん» ありがとうございます!神だなんてとんでもない笑頑張ります! (2021年1月11日 16時) (レス) id: 7df2fd8f18 (このIDを非表示/違反報告)
きゃんでぃべあ(プロフ) - 夏油くんのぶりっ子ちゃんに対しての言葉が面白かったです(笑)ストーリー性めっちゃ好きです!更新頑張ってください! (2021年1月10日 18時) (レス) id: f7948ae81a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:終わりの芝生 | 作成日時:2020年12月30日 13時

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