episode.16 ページ17
朝目が覚めると自分の布団の中にいた。
軽い頭痛と吐き気からして二日酔いとやらになってしまっているのだろう。
……原因はきっとあの女に対しての苛立ちを酒を飲むことで気分を発散したため、ということにしておこう。
時計を見るとまだ日が昇り始めた時間帯で家を出るには余裕があった。
とりあえず昨日入れなかった風呂へと直行し
その後早めの朝食でもしようか。
どうせだったら丁寧にお化粧でもしてみようかな。
髪の毛巻くのもありだな。
土曜日に可愛い服とかを買うのであればそれに見合った顔をしなければ…！
変に気合いを入れながらも私は浴室へと向かった。
電車内で音楽を聞こうとイヤホンをする。
ついでに携帯画面を使い化粧が崩れてないかも確認する。
うん、いつもよりは可愛い女になれているだろう。
自画自賛するもやはりあの女には叶うはずもなく少し気を落としてしまいそうになる。
その時後ろから軽く肩を叩かれる。
あぁこの感じ前にも経験したなと思いながら振り返る。
そこには予想通りトントンくんがいて
｢Aさんいつもと雰囲気違いすぎやしません？｣
なんて半笑いで言われた。
私はイヤホンを外しながら
｢今日といつもの雰囲気、どっちがいいかな｣
なんて冗談半分で困らせるような質問をしてみた。
男性から見たらこの手の女はめんどくさいと大半が感じてしまうかもしれないが
優しいトントンくんはどうするかな。
｢俺はいつものがAさんの俺しか知らない魅力があって好きやな。｣
この言葉を聞き数秒フリーズした私と、
まるで言ってしまったという顔をしたトントンくん。
トントンくんは、深い意味があって言ったわけではなくてただ単純にそう思って、あれでもそれだとまるでトントンくんが私に対して好意があるみたいになってる
ここまで考えた私は主に顔の体温を上昇させていく。
何度もしつこいかもしれないがピュアなのだ、
仕方ないだろう。
その時耳に馴染みのある駅名が聞こえてくる。
もう会社の最寄り駅なのか。
助かった、この場ではきっと私のメンタルがきつい。
｢それじゃ｣
私は短くそういうと彼の顔を見ずに電車を降りる。
胸がドキドキしているのが嫌でもわかる。
もしかしたら周りに聞こえてしまっているのではないかと錯覚するくらいにはうるさい。
まるで恋でもしてしまったかのような感覚に陥りながらも私は会社へと向かった。
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名無し(プロフ) - みにょんさん» コメントでのご報告ありがとうございます。ちゃんと調べてからやるべきでした、すみません。次の題名が決まり次第すぐに変更させていただきます……！これからも短編集共々よろしくお願いいたします!! (2017年3月31日 14時) (
レス) id: 85c42c6600 (このIDを非表示/違反報告)
みにょん(プロフ) - 初コメ失礼します。他の作者さんの作品とタイトルが同じなので、変更なさった方が良いかと。因みに、そちらもwrwrd！に関する作品です。最後に…短編集から楽しませていただいてます!いつもありがとうございます！ (2017年3月31日 11時) (携帯から) (レス) id: 6f670b6b03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無し | 作成日時：2017年3月26日 18時
