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下からトントンと階段を上る音が聞こえる
足音は部屋の前で止まり、コンコンと乾いたノックが部屋に響いた
部屋から出る気なんてなかった
だから、無言を返した
再びノックが鳴る
綾「瑠威さん、少し良いですか」
彼と話すことはない
瑠「君と話すことなんてない」
無表情な声で応える
綾「僕が、話したいんです」
彼が話したいこととは
瑠「ふぅん、なんだろう」
若干の皮肉を滲ませる
綾「瑞希さんが心配していました。
夜威さんを亡くしてから瑠威さんは変わったと。
何時もぼうっとしていると」
彼の知ったような口振りに苛立つ
瑠「君には関係ない」
切実な願いだった
これ以上余計に関わってこないで欲しかった
綾「関係ならあります。僕は瑞希さんの彼氏なので、相談に乗るのは当然のことです」
彼の声に力が入る
瑠「俺を巻き込むな」
丁寧だった口調もどこかへ消え、さらに苛々が募る
綾「巻き込むもなにも無いです！瑞希さんが心配する原因を作っているのは瑠威さんじゃないですか！」
彼が少し怒鳴る
苛々が爆発して立ち上がる
瑠「なら余計お前には関係ない。
俺がどうなろうと俺の勝手だろ！」
扉の向こうでガタンと大きな音がする
綾「そうやって瑠威さんはずっと逃げているんじゃないですか!?
自分がどうなっても良いといって、夜威さんがなくなった事実から目を背けてるんじゃないですか!?
人に迷惑をかけて！一体何をしたいんです!?」
バンッと扉が叩かれる
まだ高校生の彼が言うことが胸に刺さる
必死で言い訳を探す
瑠「俺はっ！俺には、夜威がいない世界で生きる理由が無いんだ！
確かに俺は夜威が死んだことを受け入れてなかった！
でも、だからなんだ！」
負けじと扉を叩きつける
綾「現実から目を背けて何時までも生きているのが辛いのは瑠威さんでしょう！なんでわからないんです！
瑠威さんは現実を見なければならない！」
もう、言い返す言葉はなかった
扉になだれかかって唇を噛み締める
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ラッキーアイテム
革ベルト
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鶴丸詩音 - っ短かったけど、途中で涙がとまりませんでした (2017年10月7日 4時) (
レス) id: 9e4fde0052 (このIDを非表示/違反報告)
椎名冬雪(プロフ) - 彩松さん» 楽しんで（？）いただけているようでなによりです。これかもお願いします (2017年9月16日 14時) (携帯から) (レス) id: 6ecf7d6839 (このIDを非表示/違反報告)
彩松 - 夜威が死んだところから、涙が止まらなかった (2017年9月16日 12時) (携帯から) (レス) id: 9eede2b342 (このIDを非表示/違反報告)
椎名冬雪@テストのため低浮上。すぐ戻る(プロフ) - アオさん» ありがとうございます！ (2017年8月22日 19時) (携帯から) (レス) id: 6ecf7d6839 (このIDを非表示/違反報告)
アオ - 面白いです！ (2017年8月21日 22時) (レス) id: ce8af5c15e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白青冬 | 作成日時：2017年7月28日 17時
