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それでも心はこんなにも怨んでいるのに
許せないと怒気がこんなにもグルグル回っているのに
ボロボロと溢れ出てくるのは、流れ落ちるのは
透き通った【涙】だった
「なんで、私は思い出したの」
「思い出さなければ一生幸せでいられたのに」
「恨まずに恨まれずに生きていけたのに」
自分を呪って仕方がなかった
それでもこの恨みは晴らさずにはいられない
産まれなければ 生きていなければ 存在していなければ
こんな 苦しみ は 辛さ は 息苦しさ は味わうことなんてなかったのに
許せない
どうにも言い表せない
感情が入り交じっていた
そして感情が高ぶったからか
痛みを感じてはっと手元を見れば
強く握りしめていたせいなのか血が滲んでいた
血で思い出されるのは【最悪な記憶】
【こわいよ】
【いたいよ】
【たすけてひーろー】
世界は無情で助けてなんてくれない
幼い頃に思い知ったことだった
「ははっ、、」
「これも思い出すのか」
「最悪だなぁ、、」
だが彼女が思い出すことによる利点はあった
個性が再び再現したのだった
正確に言えば元から そこ にあったのだが
忘れていたものを彼女は取り戻したのだった
ーーーーーーー
「はは、ひっどい顔」
立ち上がり鏡越しに覗いた顔は
泣いたからか酷く浮腫んでいた
「それにしても成長したなぁ、」
「あ、髪色変わった」
「いや戻ったのか」
記憶を失うことで真っ白になっていた彼女の髪は
元の色に、赤と白が入り交じった色に戻っていた
「それにしても あの時は どうやって個性使ったんだっけ」
幼少期から必死に個性を隠し記憶を失っていた為
彼女はあの日以来個性を使うことがなかった
「こう、強く願うって感じかな？」
【消えた傷を元に戻して】
「出来てるかな」
「うっわぁ、、」
鏡越しに見た背中には
目も当てられないほど醜い傷があった
たとえどんな聖人でも顔を引き攣らせるだろうと思える程
「あの時冷やさなかったもんなぁ」
「それはこうなるかぁ」
「これはまだ隠しておくか」
【傷を隠して】
ーーーーーーー
「それじゃあ雄英高校向かいますか」
顔をすっぽり隠してくれるようフードを被った彼女は
元気いっぱいにドアを押して出ていった
「さよなら先生と友達」
はたして彼女は ここ に戻ってくる気はあるのだろうか
それは彼女の決心のみが知ることである
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偽名探偵 - 面白かったです 更新頑張ってください（≧∇≦） (2月27日 20時) (
レス) @page47 id: 75e241bf32 (このIDを非表示/違反報告)
真凜 - すごく面白かったです！ 続き楽しみにしてます！ (2023年3月11日 23時) (レス) @page47 id: 014b837bb5 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - すごい面白かったです‼これからの展開楽しみです‼更新ゆっくり頑張ってください‼‼ (2023年2月25日 20時) (レス) id: 67434a2a7f (このIDを非表示/違反報告)
イェーイ(プロフ) - 続き待ってます( ；ᵕ； ) (2023年2月5日 12時) (レス) id: 232b1d058d (このIDを非表示/違反報告)
サラミ - すっごく面白かったです!!!!ヴィランに入ってくれるのでしょうか・・展開が楽しみです。更新頑張ってください応援してます!! (2022年9月30日 21時) (レス) @page45 id: 82adb6822c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏 | 作成日時：2022年3月8日 15時
