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ファビアン.1 ページ3
デートの最後にもう一箇所だけ
寄りたいところがあるらしく
私とファビアンは、手を繋いでゆっくりと
目的地へと歩いていた
フ「もうすぐで到着だけど、その前に…」
「その前に？」
フ「目隠し、じっとしててね
よし、じゃあ絶対に俺の手を離さないでね」
「わ、分かった」
目隠しをされて、少し歩くと
水の音が聞こえてきた
波の音とはちがう、優しくて緩やかで
流れるような落ちるような…噴水？
フ「よし、目隠し外して」
目隠しを外すと、そこには
噴水の蓋に沢山のキャンドルが置かれ
幻想的な光に包まれながら
花束を持って立っているファビアンがいた
「ファビアン、なにして」
フ「正直に、話さなきゃならない事があります
最後まで言い切る勇気が出たのは
本当に、最近なんだ
だから頼む、言い終わるまで止めずに聞いて？」
私は、口を閉じてうなずいた
.
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作者名：シトロン | 作成日時：2019年11月3日 17時
