6日目 ページ7
田村「A……」
田村先輩の指が、私の髪の毛を優しく梳かしていく。
全身が心臓になったように波打つ。
どうしよう、どうしよう……!
田村「顔、上げろよ…」
ついに、田村先輩の手がネクタイにかかった。
もうダメだっ……!
女だとバレる上に襲われる……っ
全てを覚悟した時、鈍い音と共に田村先輩が視界から消えた。
次の瞬間、私の目に映ったのは
「ゆりくん……っ」
百合くんはチョップの構えで私をジッと見据えた。
百合「だい、ちょーぶ?」
もしかして……たすけに、きてくれた?
「ゆりく、百合くんっ……!」
声にならない声を上げて、思わず百合くんに抱きつく。
かなり怖かったのだろう。
次から次へと涙が止まらない。
百合「オーウ、マイガッ」
相変わらずの、百合くんの匂い。
やっと、やっと会えた……
「ぼく、ぼくっ……百合くんのこと、ずっと……!」
言いかけた時、下から声が聞こえた。
田村「おう……俺の事忘れてんじゃねェよ……」
むくっ……と百合くんに沈められた田村先輩が起き上がる。
田村「邪魔すんなっつっただろーがアホ百合!!」
百合「おちんつ、おちんっ…ほしぃポゥポ♡」
ぽぅ……?
田村「ダーメだ、俺が先だ!」
百合「ムカーッ!!!たむきゅんキライ、ムカッ!!!!!」
田村「キライで結構だっつーの!!!」
2人が小学生みたいな争いを始めてしまったため、私の思いは伝えられず終いに……。
でも、私のピンチに百合くんは駆けつけてくれた。
それだけで、今の私には十分すぎた。
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りりちゃん(プロフ) - あー!百合くん百合くん百合くん百合くん、、、いつでも更新してください、、、待ってます (2月26日 17時) (レス) id: 53400d6776 (このIDを非表示/違反報告)
エゴエゴにしてあげる(してやんよ) - 更新待ってます! 保健室って言う場所が卑猥ですよネ、 俺も友達と行ってみようかな、 (7月18日 22時) (レス) @page13 id: b523133505 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーらん?(プロフ) - めちゃめちゃ続きが気になるところで終わった。 (2023年3月6日 21時) (レス) @page13 id: ba67977325 (このIDを非表示/違反報告)
カケオレ - 続きがぁぁぁ気になりますぅぅぅ…更新待ってます! (2022年7月19日 21時) (レス) @page13 id: 661d0ebc5d (このIDを非表示/違反報告)
aqua - 続き気になる〜‼︎ (2022年7月12日 7時) (レス) @page13 id: 31d5612d83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はる | 作成日時:2019年8月3日 20時