KINGの彼は２《K.Kawamura》【完】

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LDHからスリートップが帰ってきた。

慎くんと昂秀に行っておいでって目配せされて、
壱馬くんに駆け寄ってお帰りなさいって抱きついた。




「ただい、ま…、なんかあったん？」


『あのね、壱馬くん あのね、』


「おん、誰かに意地悪されたん？」




ジロリと辺りを見渡した壱馬くんに、
慎くんと昂秀が思いっきり首をブンブンと横に振っていた。




『…ちがうよ？あのね、』


「ゆっくりでえぇよ？なに？」


『壱馬くんはどうしてちゅーしかしてくれないの？』




そう聞くと目をひん剥いた壱馬くん。
後ろにいた陸さんと北人さんは間抜けな声を出したあと大爆笑し始めた。慎くんと昂秀も慌てて私たちに駆け寄ってくる。




慎「ちょ、A？そういうのは2人のときに、」


昂秀「お、おい、ちゃんと言えって言ったけど今じゃなくて、」


北人「あはは！ひーひー、まっ、待って、いっ、息がっ、」


陸「ちょっと、ふふっ、ほ、北人笑いすぎっ、ぐふっ、」




うるさ、と壱馬くんが一言呟いたあと私の顔を覗き込んだ。




「キスだけじゃ足りひんくなった？」


『…そうじゃなくて、』


「ん？」


『いつまでも私がキス下手だからそういう気分にならないのかな、って…。』


「あぁ、」


『………やっぱり、そうなの？』


「それを慎と昂秀に相談しとったん？」


『……ぅん…、』


「2人はなんて？」


『不安なことはちゃんと壱馬くんに言えって、』


「そ、。」




聞いてきたのに最後はやっぱり素気ない返事をする壱馬くん。やっぱり言わない方が良かったのかな。これだから初心者は面倒くさいとか思ってるのかな。



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