KINGの彼は２《K.Kawamura》【完】

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プリントを終えたら外を眺めるのが
学校でのルーティンになってて、今日も空とか車とか眺めてた。

下の方からキャッキャ言ってる声が聞こえたから、
なんだろうと思って覗いてみる。




"これ昂秀くんのだよね？"

"最近ずっとこのバイク乗り回してるって
SNSでまわってたから間違いないと思う"

"え〜、格好良い。写真撮ってもいいかな"




勝手にそういうことしちゃうんだ、なんて思ってたら後から来た男の子たちが興奮しながらバイクにベタベタ触り始めた。




"触るのはダメでしょ"

"バレなかったらいんだよ"

"お前らも言うなよ"

"やべ〜、ちょっと乗るから写真撮ってよ"




そんな言葉が聞こえて思わず立ち上がった。




昂秀「うわっ！え、なに？」


『と、トイレ行ってくる、』


昂秀「ついてこうか？」


『大丈夫、』




教室を飛び出して階段を駆け降りた。

駐輪場に着くと昂秀が大事にしてるバイクに跨ってる男の子。
見たことないからランペの子じゃないのかも。




『なに、してるんですか…、』




あ？なんて睨みながら振り向いた男の子が
私を見たとたんヤベって顔した。




『それ、昂秀のですよね？勝手に触らないで下さい。』


"何こいつ、ランペに良くしてもらってるからって調子乗ってんの？"




女の子たちが私に詰め寄る。

やめとけって、と男の子たちは一応止めるけど
私のことを良く思っていないのは表情から察した。

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