おとなりさん３《K.Takechi》

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帰宅して、お風呂に入るのが面倒くさくてソファに横になった。






骨折した手を見てため息が出る。


綺麗にアザを隠してもらったけど腫れていることは隠しきれてなくて手が映る角度とか変更しないといけなくなってカメラマンさんたちに迷惑かけてしまった。


撮影中に怪我するとかプロ失格だよ、ほんと。





はぁ、お風呂入らないとなぁ。やだなぁ。痛いなぁ。

クレンジングは片手で出来るとして、
大変なのは頭を洗う事なんだよ。誰か頭洗ってくれないかな。





……え、居るじゃん。頭洗ってくれそうな隣人が。
思い立ったらすぐ行動の私は海青くんに電話をかけた。





なかなか電話に出ない海青くん。
まだ仕事かな？そう思い切ろうとしたら電話が繋がった。








『あ、もしもし？、』



海青「どした？」





海青くんの後ろがガヤガヤしてる。





『今 外だった？ごめん、』



海青「いや、大丈夫やで。やましょーさんたちと飯来てて。」



『え、ダメじゃん！ごめんごめん。』



海青「いや、ほんまに大丈夫やで。なんかあった？」



『お風呂入るの面倒臭いから海青くんいないかなぁと思って電話しただけ。』



海青「ん？どゆこと？」



『手痛いから頭洗って欲しいなって。』



海青「………、すぐ帰るわ。」



『え、良いよ良いよ。自分で洗うから。ゆっくりご飯楽しんでね？』



海青「いやいや、待って？風呂入らんでな？すぐ帰るから。」






そう言ってすぐに電話が切れた。

え、先輩とご飯でしょ？
切り上げて帰っていいの、それ。




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