58.小学生から復習です。 ページ26
外、本屋に来た私達は参考書コーナーの前で立ち尽くしていた。
そらるさんは呆れたように私を見、私は息苦しさを感じ下を向く。
「……Aちゃん。受けるの11月にしない?」
「……それで大学が受かるのであれば」
「どちらも可能性0に等しいけどね」
そういわれて私は左に目をそらす。
「………でも、まさか中学生の勉強殆どしてないなんて……」
私はひたすら過去の自分を叱咤する。
勉強しとけばこんな……。とまるで漫画のような心情に捕らわれる。
全く関係ないが自分の心もわかるようになってきたなーと思う
これも感情の名前を一々といってもいい程教えてくれるまふくんのお陰だった。
「うーん、まあこれでいいかなっと」
「…………え?え?あ、ちょ、え?待って下さい待って」
驚いた私はそらるさんを止める。
「な、あ、に?」
「な、あ、に、?じゃなくてですねその沢山の参考書って」
「うん。全部君の。」
「無理です無理です無理です」
「大丈夫大丈夫!俺達がみーちり教えてあげるっていったでしょ?」
「いやだあああ……」
その頃、同じく本屋で。
薄い灰色のような髪にとてもラフな格好をした少年は嘲笑とも似ても似つかないような、裏に怒りのような物を含んだそんな笑顔で歩いていた。
向かった先はその本屋のレジ。そこには栗毛のはねっけで茶色の眼鏡をかけた少年が座っている。
「ねえねえねえなんでここCD置いてないのねえねえねえ」
「ここは本屋なんだよ?置いてないに決まってるじゃん。」
どうやら二人は顔見知りのようだった。
「まあ、CDも僕の趣味で幾つかは持ってるけどね。何探してたの?」
「椎名もた君の……」
その名前を聞いた瞬間彼は酷く歪んだ顔をした。
「確かに持ってるけど……泣きそうになるからさ、店が終わってからでいいかな?
…………ウォルくん。」
「わかったよ。りぶ。」
________彼らの歯車が彼女らに近付くのはまだ、ずっと先のこと…………。
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菜夢(プロフ) - 月歌さん» うわあっあ、有難う御座います!!URLは昔からずっとやりたくて……驚いて頂けてよかったです!!(語彙力負けた感)応援有難う御座います!!これからも頑張らせて頂きます!! (2016年12月19日 14時) (レス) id: 27b52bbf85 (このIDを非表示/違反報告)
月歌(プロフ) - 初コメ失礼します!URLでパスワード認証させて実際に見れる工夫とかすごく面白いです!!本当にびっくりしました!!(語彙力がない) これからも応援してます!頑張ってください!! (2016年12月19日 1時) (レス) id: cbd87c2eba (このIDを非表示/違反報告)
菜夢(プロフ) - Tomotomoさん» うわああっ!!初コメ有難う御座います!!時間忘れるくらい面白いだなんてそんな…!!駄作なのにっ( いやいや、こんな駄作者に憧れたらだめですよっ!w歌い手さんのことを調べてどんどんオタクになりさ((殴 読んでいただき有難う御座いまた!! (2016年12月17日 14時) (レス) id: 27b52bbf85 (このIDを非表示/違反報告)
Tomotomo(プロフ) - 初コメです!時間忘れるくらい面白くて、一気読みしちゃいました(汗)私も小説書いてるんですけど文才なんてないし、読みにくくて、こんなに面白くかける菜夢さんに憧れました!!この小説みて歌い手さんのことまたいろいろ調べようと思いました。長文失礼しました。 (2016年12月17日 14時) (レス) id: 58bf074e1a (このIDを非表示/違反報告)
菜夢(プロフ) - tinaさん» 分かり易かったですか!よかったです!安心しました! (2016年12月10日 14時) (レス) id: 27b52bbf85 (このIDを非表示/違反報告)
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