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亜嵐side
リハーサルも終わり、俺たちは本番に備えて各々過ごしていた。
いつも通りに、
いつも通りに。
いつもと変わらず、過ごそうとしても心にぽっかりと空いた穴は、
嫌でも涼太がいないことを感じさせた。
メンバーを不安にさせないように、自分だけはしっかりしていようとしても、ふと気を抜けば不安に押し潰されそうになる。
リーダーとして、俺がみんなを支えなくてどうする。
その気持ちだけで俺は今、立っていた。
バックヤードから客席を覗けば、既にたくさんのファンが入っていた。
みんな、今日を楽しみにしてたんだろうな。
客席に並ぶ、たくさんの明るい表情に俺は複雑な気持ちになった。
足が鉛のように重くて、一歩が踏み出せない。
怖い
怖い
あんなに楽しそうな顔してる、みんなを悲しませたくなかったな。
俺は一回、深呼吸をしてステージへ向かった。
ライトに照らされていない真っ暗なステージの中央に立つ。
スポットライトが俺を照らすと、会場中から歓声が上がった。
俺は会場の雰囲気が落ち着くまで、何も言わずに遠くを見つめて待った。
そんな姿にみんな何か感じたのか、
会場はすぐに、しんと静まった。
亜「会場にお集まりの皆さん、本日はGENERATIONSのアリーナツアー初日にお越し下さり、本当にありがとうございます。僕たちGENERATIONSは昨年に引き続き、二度目のアリーナツアーを行うことができ、本当に嬉しく思います。僕たちは今日、皆さんに最高のパフォーマンスをお見せできるように努力してきました。本来ならば、今日7人でステージに立てるように頑張ってきたのですが…。」
そこまで言うと、会場の所々からは悲鳴のような声が聞こえた。
亜「昨日のリハーサル中に、ボーカルの片寄涼太が誤ってステージから転落してしまいまして、現在、意識不明の状態です。涼太は今現在、ステージに立てる状態ではないので、やむを得ず本日は6人でのライブとなります。完全な形で皆さんにGENERATIONSをお見せできず、本当に申し訳ありません。」
俺はそこまで言うと、深く頭を下げた。
会場は何万人がいるとは思えないほどに、しんとして静かだった。
亜「今、病院で戦っている、涼太に少しでも想いが伝わるように、僕たちも今日精一杯のパフォーマンスをするので、会場の皆さんもぜひ、涼太のために想いを届けてくれると嬉しいです。」
さっきまで、しんと静かだった会場は
涼太を応援する声で溢れていた。
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りぃちゃんまん(プロフ) - 更新ありがとうございます(;_;)泣いてしまいました(;_;)SHUULINさんが書く物語、大好きです(;_;) (2018年7月7日 23時) (
レス) id: 135be6bc3b (このIDを非表示/違反報告)
りな(プロフ) - はじめまして！気になって読み始めたのに、気付いたら号泣してました。更新待ってます！ (2018年6月18日 1時) (レス) id: 12a3518566 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - こんばんわ。一気に読ませて頂きました。続きが気になって仕方がありません。楽しみに待ってます。 (2018年6月16日 23時) (レス) id: 8cae488022 (このIDを非表示/違反報告)
SHUULIN(プロフ) - 数寄れおさん» コメントありがとうございます！これからも「守りたい。」をよろしくお願いします！ (2018年6月14日 9時) (レス) id: bbe2538ee5 (このIDを非表示/違反報告)
SHUULIN(プロフ) - 梨さん» いつもコメントありがとうございます！梨さんにそう言って頂けて嬉しいです！これからもよろしくお願いします！ (2018年6月14日 9時) (レス) id: bbe2538ee5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SHUULIN | 作成日時：2018年1月27日 23時
