俺と彼女を壊す 凶器 __ Hikaru.I

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Hikaru side





彼女が作ってくれた朝食は美味しくて、

久々に人の手料理を食べた俺には

すごく暖かく感じた。


朝食を食べ終わって


岩本
「洗い物は俺がするよ」


と言っても


「いや、こちらがお願いして
　一緒にいていただいているので！」


と、頑なに譲らない。


結局、何度もその会話を繰り返して

洗い物は彼女がして

俺はその手伝いをすることになった。


と言ってもほぼ何もやらせてくれなくて

隣に立ってるだけだったけど。笑


そのあと、

寝室に携帯を置いてきてしまったことに気がついて

一度寝室へ戻った。


ベッドのサイドテーブルから携帯を取って

通知を確認しながら部屋を出ようとした時

扉の横に置かれた全身鏡が目に入る。


鏡に映った見慣れない服を着た自分が

なんだか面白くて

一人でひっそりと笑う。


昨日の夜、


“ お風呂、入られますか、、？ ”


と控えめに聞いてきたAちゃんは

スーツ姿で来た俺に服を貸してくれた。


そういえばその時、


“ これどうぞ！

　あっ、これ、兄ので、
　前はよく泊まりにきたりしてたから
　置いてあるだけなので、
　決して、彼氏の服とかでは、ないので！ ”


って、必死だったな。笑




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