四十一色 ページ10
『俺は、色覚障害を…』
長「………そうか………いま、年はいくつだ？」
この人は………
『２５になります』
俺の村のことを知っているのだろうか
長「ここまで…………いや、噂を聞いたんだ」
『…？噂？』
長「名も亡き民の少年が失踪したとね まさか君か？噂では障害を持っているときいていたからな」
『そう、ですね 俺のことでしょう』
長「ユリスの者たちも心配していたんだ それなりに交流のある村だったから」
心配してくれていた………その事がひどく嬉しくて、俺は長に微笑んだ
『心配してくださって、ありがとうございます』
その夜、夜会のような宴が盛大に行われた
ゼンはミツヒデに任せたし………
『………………』
俺は外に出て空を見上げた
俺の髪と同じ色をしているらしい夜空を見上げた
やっぱり色はわからないし、それが凄く不憫だけど………だけど
『今思えば、俺が色を知っていたら……ゼンたちとは会えなかったんだよね』
もしかしたら、の話だ
"あの人"は、今も俺を探しているのだろうか
諦めていてくれればいいけど……
リェンが俺の頬に頭をグリグリと押し付けてくる
まるで「大丈夫だ」といっているみたいに
『俺はいつもリェンに慰められてばかりだね』
情けないなぁ
白み始めた空を眺める俺は、ゆっくりと、静かに魔の手が近づいてくるのにまだ気づいてはいなかった
今日もまた、夜が明ける
『いやー、久しぶりのクラリネスって感じだね』
ミ「そんなに長い間離れてた訳じゃないだろー？」
『そうだけどさ』
最近は本業がなかなかできていなかったから、薬室に行けるって思うとうきうきしてしまう
城の門を通ってもそのうきうきは静まらなかった
リェンにつつかれてやっと収まったけど
ん？あれ？
『ゼン』
ゼ「ん？」
『あれ、白雪とオビくんじゃない？』
俺が指で指し示した先には二人であるく白雪とオビくんの姿が
ゼ「白雪！オビ！」
ゼンが大声で二人を呼ぶと、二人の肩が遠くからでもわかるくらいにビクーッと跳ねた
オビくんなんか両手あげちゃってるし…
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雨宮碧音(プロフ) - 七海の狐さん» そう言っていただけて嬉しいです！コメントありがとうございます！！そして、読んでくださってありがとうございます！ (2018年3月18日 12時) (
レス) id: 1d0f2959ec (このIDを非表示/違反報告)
七海の狐(プロフ) - 涙が止まらない…感動しました！素敵な作品をありがとうございます！ (2018年3月18日 9時) (レス) id: 9c69874753 (このIDを非表示/違反報告)
雨宮碧音(プロフ) - Futaさん» そう言っていただけてうれしいです！！！読んでいただきありがとうございました！ (2017年9月11日 0時) (レス) id: 1d0f2959ec (このIDを非表示/違反報告)
Futa - すごく感動しました！涙が止まりません！ (2017年9月10日 14時) (レス) id: 17eb0da85c (このIDを非表示/違反報告)
雨宮碧音(プロフ) - ミルミラさん» そう言っていただけてうれしいです！！！最後までありがとうございます！！！ (2017年9月2日 18時) (レス) id: 1d0f2959ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨宮碧音
作成日時：2016年11月12日 21時
