三十五色 ページ4
びっくりしてキハルの見ている方を見ると、楽しげに二匹で飛んでいた鳥達の姿がない
きょろきょろと辺りをみまわしていると、上の方から澄んだ笛みたいな音がした
オ「お嬢さん！上だ！」
キハルと一緒にオビが指差す方を見ると、サクヤさんがリェンとポポに両羽でを広げていて
二匹は、サクヤさんの腕にふわりと降り立っていた
キ「あの人だわ！」
白「サクヤさん！キハル、行こう！」
キ「ええ！」
走ってサクヤさんの部屋に行き、コンコンとノックをしてからかちゃっと扉を開いた
白「失礼しますサクヤさ………」
『色が見えていたら……お前たちの色がわかるのに………君は、何色なの？俺には…………お前たちが綺麗な羽を持っていることしかわからないよ』
『何色なのか、全然わからない 全部が、同じに見えるんだ』
…………………え
色が、"見えない"？
キハルも驚いたような顔をして、オビも眉を吊り上げていた
焦った私は、物音をたててしまって
カタ………………
白「……え」
『…！』
『聞こえちゃった？』
へらりと笑うサクヤさんが悲しげに見えて……笑うことなんて、できなかった
_____サクヤ_______
まさか、このタイミングでばれると思ってなかった
リェンが連れてきた鳥が、トグリルどのの肩に飛び乗る
『その子、トグリルどのの？』
キ「あ、はい……」
『綺麗な子だね 名前は？』
キ「ポポ、です」
『ポポ………かぁ、いい名前……』
_______
『生まれつきなんだ、この目』
俺はそう言って真っ白(ゼンによると)の瞳を指差す
『ずっと、自分が見てきたものがその色なんだって思ってた』
『けど、違った…違ったんだよ』
俺の前で話を聞いている白雪、オビくん、キハルどのに俺はにこりと微笑んだ
『自分でどうにかしたくて薬剤師になったけど……色がわからないと薬を作るのにも普通の人よりおそいし、薬草採集も凄くしにくい』
白「………」
『けどね、リェンが居てくれるし、白雪も、ゼンも、ミツヒデに木々にオビくん、薬室長、八房くん、ヒガタくん…………たくさんの人が助けてくれる』
白「！………サクヤさん…」
『そう考えちゃうと、色がわからなくてもいいかなって思っちゃうんだよねぇ』
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雨宮碧音(プロフ) - 七海の狐さん» そう言っていただけて嬉しいです！コメントありがとうございます！！そして、読んでくださってありがとうございます！ (2018年3月18日 12時) (
レス) id: 1d0f2959ec (このIDを非表示/違反報告)
七海の狐(プロフ) - 涙が止まらない…感動しました！素敵な作品をありがとうございます！ (2018年3月18日 9時) (レス) id: 9c69874753 (このIDを非表示/違反報告)
雨宮碧音(プロフ) - Futaさん» そう言っていただけてうれしいです！！！読んでいただきありがとうございました！ (2017年9月11日 0時) (レス) id: 1d0f2959ec (このIDを非表示/違反報告)
Futa - すごく感動しました！涙が止まりません！ (2017年9月10日 14時) (レス) id: 17eb0da85c (このIDを非表示/違反報告)
雨宮碧音(プロフ) - ミルミラさん» そう言っていただけてうれしいです！！！最後までありがとうございます！！！ (2017年9月2日 18時) (レス) id: 1d0f2959ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨宮碧音
作成日時：2016年11月12日 21時
