三十一色 ページ1
俺は今、オビに呼ばれてミツヒデ達と一緒にゼンを待っている
『何かあったの？』
木「揉め事らしいよ」
『へー、揉め事………』
王子を頼るほどの揉め事だったのかな…
しばらく待っていると、ゼンがこちらを向かってくるのが見えた
『ゼン 客人はもう両者とも中で待ってるよ』
ゼ「…客人はともかく なんでおまえらが俺より早く到着してる」
ミ「オビに呼ばれてそのまま来ただけだぞ」
たしかにオビくんに呼ばれたけどさ、あれは心臓に悪いよね
いきなり窓から呼ばれたらさ、ビビるよね
オ「官舎まで最短経路で呼んで参りました」
ゼ「お前はつくづく廊下と階段を使わんな…」
『ゼンも人のこと言えないけどね』
ゼ「さて_______なにやら揉め事らしいが どんな用件か」
………あれ、無視？
_________
今は会議中、なんだけど………ブレッカ？子爵？がものすごくイラつくんだけど
ゼ「事情はわかった 検討し明日改めてこちらの判断を述べるが……今聞いた限りでは…………」
ゼ「領主ブレッカ子爵と領民であるキハル・トグリルどの達との 当事者同士の話し合いが妥当と考える」
『………………』
トグリルどのの顔は、依然として曇ったまま
ああ、あのばか子爵に一言言ってやりたい
けど、俺がここでなにかを言えばゼンの評価にも……
ブ「あっはっはっは！はははははは！！」
『………！』
ゼ「！？」
なんだよ、下品なわらいかただな
ブ「いや失敬 ゼン殿下 私が至らぬことでとんだお手数をおかけしました これでわかっただろう？トグリル」
ブツッと俺の中で何かが切れた
同じ鳥であるリェンも怒っているのか羽をむくっと膨らませている
『何がわかっただこの阿呆子爵が』
ミ「サクヤ！」
ブ「なんだと…？」
『あんたにとってその程度かよ！！鳥だって生きてんだぞ！その命の重みもわからないか！？』
ブ「なっ 貴様、無礼だぞ！」
殴りかかろうとする俺をミツヒデが羽交い締めにして押さえつける
『無礼かなんだか知らないが！命の重さもわからないやつに礼儀もくそもない！』
キ「……！」
『鳥たちは、トグリルどの達にとっての……ムグッ！？』
ゼ「サクヤ落ち着け！」
落ち着いていられるかよ……
だって腹が立つんだ 飾りにされるためだけに殺されてしまう鳥たちの気持ちがわかるんだ
色がわからない俺への当て付けなのかって、苛立つんだよ
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雨宮碧音(プロフ) - 七海の狐さん» そう言っていただけて嬉しいです！コメントありがとうございます！！そして、読んでくださってありがとうございます！ (2018年3月18日 12時) (
レス) id: 1d0f2959ec (このIDを非表示/違反報告)
七海の狐(プロフ) - 涙が止まらない…感動しました！素敵な作品をありがとうございます！ (2018年3月18日 9時) (レス) id: 9c69874753 (このIDを非表示/違反報告)
雨宮碧音(プロフ) - Futaさん» そう言っていただけてうれしいです！！！読んでいただきありがとうございました！ (2017年9月11日 0時) (レス) id: 1d0f2959ec (このIDを非表示/違反報告)
Futa - すごく感動しました！涙が止まりません！ (2017年9月10日 14時) (レス) id: 17eb0da85c (このIDを非表示/違反報告)
雨宮碧音(プロフ) - ミルミラさん» そう言っていただけてうれしいです！！！最後までありがとうございます！！！ (2017年9月2日 18時) (レス) id: 1d0f2959ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨宮碧音
作成日時：2016年11月12日 21時
