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▶︎Lupinus beginning.[はじまりの] ページ10

それは夏の始まる少し前だったような、そんな気がする。

暑かったような、まだ暖かかったような。

そこまで風はじめついていなかった気がするなぁ。



これは俺自身の、……の話だろう。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



俺は姉たちと晩御飯を済ませ、そそくさと二階にある自室に上がってきていた。


明日は休みだ。気絶するまでゲームしてやろうと思いながら、意気込みながら椅子に座る。


シャワーは晩御飯前に済ませている。

完璧だ。完全なる完璧だ。全なる状態の俺はもう誰にも止められないぜ。


ウキウキでPCを起動しながら少し先にあるスマホを手元に滑らせる。


「だ〜れっか誘おうかなぁ〜…と…」


discordのフレンド欄をゆっくりスクロールしていく。



なず姉とすみ姉誘うかぁ〜?

…ん〜…坂本に声かけるか…

や、ここは胡桃を…

うーむ…



誰かに声をかけようか迷っていると。


ティロン、と楽しげな通知音と共に新着メッセージの通知。LINEが来た。


チェックすると見慣れないアイコン。知らないやつだ。


誰だ…?


名前を確認する。


「"一ノ瀬うるは"…」

え?一ノ瀬うるはだ!



何故か立ち上がってしまい。


手から弾んだスマホが左右の手の中で跳ねる。


「わっえっ、あっうっお、あぶねっ!」


何とか上手く手に取り落ち着いて椅子に座る。


この人いつも急に現れるな!俺のこと好きなのかな。

話がワンパターンになっちゃうじゃないか



…じゃなくて



…えーっと…?


何通か送られてきている。


登録したよ、の挨拶と、それと。


『今晩暇だったらゲームしない?』

「え、マジ?」


これはゲームのお誘いというやつだ。思えば今までLINE繋がってなかったな…


なず姉かすみ姉から聞いたってところか。


そんなことは今はどうでも良い。


うるはさんとサシでゲームする機会は意外と無かったし、学べることも多いだろう。


『是非 今からやろうとしてたとこで』

『ちょうどいい Aくんdiscordやってるよね、タグ教えてもらえる?』


discordのフレンド欄に"一ノ瀬うるは"の名前が登録される。

個人通話が開始されるのに30秒もかからなかった。


き、きた…


「よし…」


ゴホンゴホンと一応、念の為特に理由のないチューニング___という名の咳払いだが___を済ませ、恐る恐る(?)マウスに手を伸ばし、俺はボイスチャットを繋いだ。

▶︎ex.Lupinus new yearring.[待ち人]→←↳Lupinus holidaying.2[瀬の瞳]



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シュカのみ(プロフ) - ツクヨミさん» コメントありがとうございます! (8月16日 1時) (レス) id: c41f399bec (このIDを非表示/違反報告)
ツクヨミ(プロフ) - 次回も楽しみに待ってます〜 (7月22日 18時) (レス) @page3 id: 7adcca4d69 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シュカのみ | 作成日時:2023年7月20日 20時

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