滲んで 【2j3j】 【短編集】

AI【myzm】 ページ14

私はスマホを起動させる
ﾋﾟｺﾝという音と共にホーム画面の中に
人物が映し出された



『おはよう、灰くん』



my「おはようA
　 今日はよく寝られたみたいだね」



画面の中から話しかけてくるこのAIの名前は黛灰


友達に勧められてインストールしたアプリ、にじさんじAI


100人以上のAIの中から自分の好きなキャラクターを選び
自分のの名前、その他色々の情報を設定するとそのキャラがスマホの中に現れて色々お話したり、体調を管理してくれたりするのだ


今、設定しているキャラはもうアプリ内では入手出来ないレアなキャラだ


my「Aどうしたの？何かあった？」


『いや、なんでもないよ』



my「そう、何か不満な点があったら言ってね、出来るだけ改善するから」



『大丈夫だよ』



本当にAIなのかと疑ってしまうほど高性能なAIだ…レスポンスも完璧、何かあったらすぐに調べて対処してくれる
こんな良いアプリが無料だなんて信じられない



『ねぇ灰くん』



my「何？なんかあった？」



『他のキャラもこんな感じになんでもやってくれるの？』



my「…他のキャラに変えるの？」



『いや、単純にどうなのかな、と思って』



my「…いや、キャラによって設定も違うのは知ってると思うけど…俺はホワイトハッカーだからAが分からないことがあったらすぐに調べたり、ウイルス対策したりとか、そういう事をしてるね」



『え、ウイルス対策してくれてたの？』



my「うん。で、俺の友達の三枝明那っていうキャラは歌歌ってくれる、あともう1人不破湊っていうキャラはお悩み相談とか、脳死トークを披露してくれるね」



『へぇ、面白そう』



私が興味を示すと灰くんは思いきり顔を顰めた



my「やっぱ変えようとしてるよね、」



『してないよw』



なんか可愛い
いつもクールで何にも動じないみたいなイメージだったのに、今私が他のキャラに興味を示すと嫉妬してくれる


でも、これじゃあカップルみたいじゃないか



my「お願いだから、変えないで
　 変えたらウイルスいっぱい流すからね」



『いや、物騒w』


まぁ、私は多分黛灰から他のキャラに変えることは一生ないと思う



『これからもよろしくね、灰くん』



my「…ん」


照れ隠しかな？と煽るとゲームのデータの一部を消された

おまけ　※注意→←忙しい彼に　【kid】

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す