34 ページ35
shp side
心臓が止まるかと思った
使用人たちの悲鳴が聞こえ、何事かと思い行ってみればそこにはベランダで拳銃を頭に突きつけたAさんが座り込んでいた
なんとか拳銃を彼女の手から奪い取り、過呼吸気味になっているので落ち着かせようと背中を摩る
一体どれほど時間が経ったかは分からないがようやく落ち着いてきたところで目線を合わせ、話を切り出す
shp｢…何があったんですか｣
彼女は虚ろな目で首からかけたネックレスをぎゅっと掴み、ぽつりぽつりと事のあらましを話してくれた
どうやらあのエマという医務官に嵌められたようだった
シャオロンさんは今、完全に向こう側についているだろう
酷い言葉を彼から言われ、突き放された彼女が突発的に先程のような行動を取るのも合点がいく
聞いてるだけで2人に対する苛立ちが抑えきれなくなり、思わず口を開く
shp｢…なんでそんなにもあの人に固執するんですか｣
『…え？』
shp｢そんなことをされても尚、なんであの人に執着してるんすか｣
彼女は弱々しく分からない、と返事をする
『分からないよ、そんなの…早く嫌いになればいいのに……嫌いに、なれないんだって…』
『あんなこと言われても、まだ昔の、あのシャオロンが戻ってくるんじゃないかって、…それくらい大好きなの…』
馬鹿だよね、と呟いてAさんは自嘲の笑みを浮かべる
ぐっと思わず彼女の肩を掴む
驚いたのか、びくりと体を震わせて赤い目で俺を見上げてくる
ずっと言わないでおこうと思っていた言葉がつい、止められずに口から零れる
shp｢…俺じゃダメなんですか｣
-*- -*- -*- -*- -*- -*- -*- -*--*- -*- -*- -*- -*-
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 389人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆずは - コメント失礼します！このsyaさん小説全話見せてもらいました！！一瞬でファンになりました。これからも、そるとさんと、小説のファンとして、応援させてもらいます！！ (2022年3月5日 17時) (
レス) @page50 id: 083d316892 (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - カルアさん» カルアさん、コメントありがとうございます！皆様エマに相当ブチ切れてて作者としてある意味嬉しいですw作品を楽しんで頂けてよかったです！！ぜひ良かったら他の作品もご覧下さい！ (2021年8月15日 18時) (レス) id: 018c79fc19 (このIDを非表示/違反報告)
カルア(プロフ) - びっぐらぶ……エマに凄く腹立ちましたw最後に幸せそうな2人が見れて嬉しかったです！！！！！！ (2021年8月15日 17時) (レス) id: 523bb0e82c (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - 懐中電灯さん» 懐中電灯さん、コメントありがとうございます！エマほんとイライラしますよねw次作大体決まってきたので近いうちに出します！お待ちください！ (2021年8月11日 23時) (レス) id: 018c79fc19 (このIDを非表示/違反報告)
懐中電灯 - 完結おめでとうございます！エマには相当腹立ちました､､､でも結果的にふたりが結ばれて良かったです！次回作も無理しない程度に頑張って下さい!! (2021年8月11日 23時) (レス) id: 1e8e7af11e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：そると
| 作成日時：2021年7月21日 10時
