14 ページ15
shp side
shp｢っほんまに？｣
rbr｢おん、さっきゾムから連絡あったわ｣
シャオロンさんが無事に目を覚ましたということを聞き、ほっと安堵の息を零しつつ彼に持っていた資料を渡す
彼はありがとな、と言ってそれに目を通し始める
shp｢じゃあ俺は戻ります｣
rbr｢はーい、あとでシャオロンのとこに顔出したげてな〜｣
shp｢はい｣
ロボロさんの部屋を後にして自室へと戻る道中、ふとすれ違った使用人の会話が耳へと入ってくる
｢シャオロン様、目覚められたそうね｣
｢ええ…けれど記憶がないらしいわね｣
声が出るより先に思わずその使用人の1人の腕をすれ違いざまに掴む
彼女はびっくりしたような顔をしつつも、一礼をして何の御用でしょう、と言う
shp｢その話、ほんまなん？｣
｢い、いえ…ただの噂話でございます…申し訳ありません…｣
shp｢…そうなんか｣
急にごめんな、と謝ってからまた自室の方向へと足を進める
すると突然、背後から先程の使用人の悲鳴が上がり、反射的に振り向く
と、猛スピードで向こうからやってきた誰かが俺に衝突し、そのまま共倒れしてしまう
shp｢っ、Aさん…？｣
ぐしゃぐしゃな髪に光のない目、そして酷いくまをした彼女がゆらりと俺の事を見上げる
『いやだ、なんで、なんで私が、…っ』
shp｢Aさん？Aさん、落ち着いて｣
『やだよ…どうして、！！』
髪を引っ付かみ、焦点の定まらない目で虚空を見つめる彼女は明らかに正気ではなかった
ぐっと彼女の手首を掴んでいた手に力を込めながら必死に彼女の名を叫ぶ
shp｢Aさん！！落ち着け！！｣
突然の大声に驚いたのか、彼女はびくりと体を震わせてからやっと焦点の合うようになった目で俺のことを捉える
『ショッピくん…？』
shp｢俺です、お願いやから落ち着いて、｣
う、ぁ、と言葉にならない声で発したかと思えば、ぼろぼろと大粒の涙をこぼし始める
shp｢一旦、俺の部屋行きましょ。立てますか？｣
問いかけてももう応答が出来なくなったのか、ただ泣き続ける彼女に仕方ない、とため息をつく
shp｢失礼します｣
首後ろと足の辺りに腕を回して俺より何回りも小さく、軽いAさんを抱えあげ、部屋へと向かった
-*- -*- -*- -*- -*- -*- -*- -*--*- -*- -*- -*- -*-
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 389人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆずは - コメント失礼します！このsyaさん小説全話見せてもらいました！！一瞬でファンになりました。これからも、そるとさんと、小説のファンとして、応援させてもらいます！！ (2022年3月5日 17時) (
レス) @page50 id: 083d316892 (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - カルアさん» カルアさん、コメントありがとうございます！皆様エマに相当ブチ切れてて作者としてある意味嬉しいですw作品を楽しんで頂けてよかったです！！ぜひ良かったら他の作品もご覧下さい！ (2021年8月15日 18時) (レス) id: 018c79fc19 (このIDを非表示/違反報告)
カルア(プロフ) - びっぐらぶ……エマに凄く腹立ちましたw最後に幸せそうな2人が見れて嬉しかったです！！！！！！ (2021年8月15日 17時) (レス) id: 523bb0e82c (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - 懐中電灯さん» 懐中電灯さん、コメントありがとうございます！エマほんとイライラしますよねw次作大体決まってきたので近いうちに出します！お待ちください！ (2021年8月11日 23時) (レス) id: 018c79fc19 (このIDを非表示/違反報告)
懐中電灯 - 完結おめでとうございます！エマには相当腹立ちました､､､でも結果的にふたりが結ばれて良かったです！次回作も無理しない程度に頑張って下さい!! (2021年8月11日 23時) (レス) id: 1e8e7af11e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：そると
| 作成日時：2021年7月21日 10時
