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貴方side
体の後ろで手首を縛られ、5名もの兵に囲まれながら城内を進む
玄関が開かれると空は薄く明るくなり始めていた
「とっとと歩け！」
『…はい』
言われるがまま歩いていくと段々と騒がしい人々の声が聞こえてくる
『！！！』
連合の敷地の外にあったのは真ん中に処刑台を置いた、民衆で作られたコロッセオだった
処刑台には剣が置いてあり、不気味に明け方の闇に溶けていた
「只今より、───国元女王である逆賊、Aの処刑を始める」
連合の長の一声で私は中央へと連れてかれる
上を見上げると連合の様々な長の一番後ろに
『…グルッペン…』
歪んだ顔をした彼が書記長、そして外交大使とともに立っていた
あんなにも遠くに、上にいるのに目があっているような気がした
「登れ」
少し高い階段を13段登ると目の前には剣を構えた男がいた
「何か言い残すことがあれば少しだけ待ってやろう」
『…はい。では一つだけ』
息を深く吸って民衆へと向き直る
『私を殺すのは構いません。ですが、どうか貴方方個人の考えを忘れないで。王政だって共和制だってどちらにも明暗それぞれの面はあります。それを統一するようなことは間違っている、と皆様がこの死を持って気づくと信じています』
最後に空を仰いで神へと祈りを捧げる
『神よ、どうか私を…』
「終わりだ。死刑執行だ」
腕の拘束をされたまま、膝をつかされる
銀に光るそれはゆっくりと首へと近づいてくる
時が止まったような気がした
剣は私の首を切り裂き、鮮血がそこから噴き出すように流れていく
全身に力が入らなくなり、ついていた膝も抜けるように横へと倒れる
最期のその時、意識が遠のく、その瞬間
グルッペンの赤い瞳から涙が落ちていくのが
見えたような気がした
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そると(プロフ) - ぱずるさん» ぱずるさん、コメントありがとうございます！上手く伝わって感動して頂けて作者としては嬉しいです…次作そろそろ出来そうなのでもう少しお待ちください！ (2021年8月13日 12時) (
レス) id: 018c79fc19 (このIDを非表示/違反報告)
ぱずる(プロフ) - 完結おめでとうございます。紛うことなきハッピーエンドではありませんでしたが、そこもまた良く胸が締め付けられました。とても感動する作品をありがとうございました。これからもそると様の作品を楽しみにしております。 (2021年8月13日 11時) (レス) id: baac44fdeb (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - タユさん» コメントありがとうございます！悲劇の女王、的な感じで書きたかったのでそれが伝わってくれたなら嬉しい限りです！！ (2019年9月30日 20時) (レス) id: 018c79fc19 (このIDを非表示/違反報告)
タユ(プロフ) - 完結おめでとうございます！本当に感動しました（ ; ; ）女王が可愛そうだったのと、ショッピ君の立ち位置が凄くいいなと思いました！本当にお疲れ様でしたm(_ _)m (2019年9月30日 20時) (レス) id: 98f6db82b1 (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - きのこ(em推し)さん» コメントありがとうございます！zmさん落ち…同じ世界観…！めちゃくちゃいいじゃないですか…！頑張って書いてみます…！！ (2019年9月30日 16時) (レス) id: 018c79fc19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そると
| 作成日時：2019年8月9日 13時
