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tn side

コンコン
「はい」

高くも低くもない、けれど少しばかり舌っ足らずなあの声が聞こえてくる

A様の国で何度も聞いた声だ

ガチャ
tn「…ショッピ殿」

shp「どうも」

元々癖でくるくるとなっている髪をかきあげ、乱している彼の目は今のぐるさんと同じように

虚ろで光のない瞳をしていた

彼の向かいに座り、人払いを済ます


tn「…今回はどのような要件で」

shp「Aを、我が国の女王を返してください」

tn「…」

予想通りの要求に黙りこくる

shp「彼女が何をしたんですか?国民に何かしたんですか?貴方方に戦争をふっかけましたか?」

どん、と鈍く重い音と共に前にあるテーブルに手を打ち付け、下を俯いて彼は震える声で続ける

shp「返して、あの人が必要なんや…」

どう返答しようかと考え倦ねていると突然、扉が開いてよく響く煩い声が聞こえてきた

kn「おー!ほんまにこっちに来たんやな!」

tn「シッマ、なんでここに」

kn「あれ?トントン知らんのか?!ショッピくんや、ショッピくん!覚えとらん?」

tn「A様の国で会った記憶しかないねんけど…」

kn「昔おったやんか、あのちーちゃい男の子!茶髪の!」

tn「ん?………ぁ、」

古く遠い昔の記憶が鮮やかに蘇り、当時の幼い彼と今目の前で乱れている彼の姿が重なる

とうの昔に確か故郷へ帰る、となってここを去ったあの子は

敵国側近の若き少年としてここへ戻ってきていたのだった

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そると(プロフ) - ぱずるさん» ぱずるさん、コメントありがとうございます!上手く伝わって感動して頂けて作者としては嬉しいです…次作そろそろ出来そうなのでもう少しお待ちください! (2021年8月13日 12時) (レス) id: 018c79fc19 (このIDを非表示/違反報告)
ぱずる(プロフ) - 完結おめでとうございます。紛うことなきハッピーエンドではありませんでしたが、そこもまた良く胸が締め付けられました。とても感動する作品をありがとうございました。これからもそると様の作品を楽しみにしております。 (2021年8月13日 11時) (レス) id: baac44fdeb (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - タユさん» コメントありがとうございます!悲劇の女王、的な感じで書きたかったのでそれが伝わってくれたなら嬉しい限りです!! (2019年9月30日 20時) (レス) id: 018c79fc19 (このIDを非表示/違反報告)
タユ(プロフ) - 完結おめでとうございます!本当に感動しました( ; ; )女王が可愛そうだったのと、ショッピ君の立ち位置が凄くいいなと思いました!本当にお疲れ様でしたm(_ _)m (2019年9月30日 20時) (レス) id: 98f6db82b1 (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - きのこ(em推し)さん» コメントありがとうございます!zmさん落ち…同じ世界観…!めちゃくちゃいいじゃないですか…!頑張って書いてみます…!! (2019年9月30日 16時) (レス) id: 018c79fc19 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:そると | 作成日時:2019年8月9日 13時

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