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tn side
tn「どうやったん、女王様との会談は」
国への帰路につきながらグルさんへと話を切り出す
夕焼けで染まっていく空を眺めながらグルさんは静かに話し始めた
gr「あぁ、楽しかったゾ」
tn「…ほうか」
gr「是非とも、同盟を結びたいが…」
tn「厳しいやろなそれは」
gr「トン氏もそう思うか？」
tn「勿論や」
今、世界は2つに別れている
昔のまま王族を長とし、王政を取る国
そして我々国のように王政を廃止し、共和国となった国
まだA様の国はこの対立に巻き込まれていないが、いずれはあの国へもこの戦いの余波が来る
そうなれば我々国とA様の国は間違いなく対立関係になるだろう
そんな国と同盟を迂闊に結べるわけもない
できることは精々貿易協定くらいだろう
tn「…ぐるさん、悪いことは言わんから」
gr「分かっている」
tn「…」
ただ一言、そうとだけ返してぐるさんは暗くなっていく空を見つめる
"悪いことは言わんから変な感情は抱かんといてな"
互いに一国の長であるA様の為にも、ぐるさんの為にも。
tn side終
──────────────
貴方side
『はぁ、…』
ベッドに倒れ込みながら溜息をつく
右手の中にはあのチャロアイトの指輪が握られている
『(何を期待したの、私…馬鹿じゃないの)』
ぎゅっと目を瞑り、枕に顔を埋め込む
蘇ってくるのはあの時のグルッペン様の笑った顔だった
今からが一番大事な時期だと言うのに…
外交関係も一度整えなければならないし、何より
『結婚…どうしよう…』
まだ19歳、されど19歳
結婚して世継ぎ問題もどうにかしなければならない
かなり衰退しているこの国は王族がほとんどいない
遠い親戚はいるにはいるが、王位継承順位は低い
つまり外から新しく婿を迎え入れ、一族繁栄に繋げるしかない
正直、私はまだ結婚なんてしたくない
いっそ、重要側近であるショッピやチーノに譲るのも有りな話ではあるが、その場合父がずっと受け継いできた王政が終わってしまう
それだけは避けたい
そんなことを考えていると段々と睡魔に襲われていく
寝かけたその時、突然頭上から声がする
「久しぶり、姫さん」
『…え』
がばっと上体を起こすとそこには
2年前の記憶の中にいた緑の斑入りパーカーを来た人だった
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そると(プロフ) - ぱずるさん» ぱずるさん、コメントありがとうございます！上手く伝わって感動して頂けて作者としては嬉しいです…次作そろそろ出来そうなのでもう少しお待ちください！ (2021年8月13日 12時) (
レス) id: 018c79fc19 (このIDを非表示/違反報告)
ぱずる(プロフ) - 完結おめでとうございます。紛うことなきハッピーエンドではありませんでしたが、そこもまた良く胸が締め付けられました。とても感動する作品をありがとうございました。これからもそると様の作品を楽しみにしております。 (2021年8月13日 11時) (レス) id: baac44fdeb (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - タユさん» コメントありがとうございます！悲劇の女王、的な感じで書きたかったのでそれが伝わってくれたなら嬉しい限りです！！ (2019年9月30日 20時) (レス) id: 018c79fc19 (このIDを非表示/違反報告)
タユ(プロフ) - 完結おめでとうございます！本当に感動しました（ ; ; ）女王が可愛そうだったのと、ショッピ君の立ち位置が凄くいいなと思いました！本当にお疲れ様でしたm(_ _)m (2019年9月30日 20時) (レス) id: 98f6db82b1 (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - きのこ(em推し)さん» コメントありがとうございます！zmさん落ち…同じ世界観…！めちゃくちゃいいじゃないですか…！頑張って書いてみます…！！ (2019年9月30日 16時) (レス) id: 018c79fc19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そると
| 作成日時：2019年8月9日 13時
