脅威のお師匠はあの人の姉貴【wrwrd】

48 ページ50

sya side

それから数時間すると全員の元に伝達が来た

"rbr「幹部は全員、Aさんの部屋に向かって。それとグルッペン。あんたもや」"

俺が急いで部屋へ向かうともうほとんどの幹部は集まっていた

囲うようにしていた中央には白いベッドに横たわる、Aさんの姿があった

psn「治療は全て終わったよ。こんなに酷い怪我なのに奇跡的に命に別状はない。体の…火傷跡は消えることはない、それに肺が極端に弱くなったせいで走るのも難しいかもしれない」


psn「それでも彼女はここにいたいそうだ。やれることはするから、と」


しんぺいがそう言うと皆黙り込む

全員の視線はグルッペンへと向けられていた

あの彼が目尻に涙を溜めていた

他の皆だってそうだ

勿論、戦力を失った、なんて冷たい理由じゃない

彼女が奇跡的でも生きていられていることに安堵しての涙だ


gr「あぁ。勿論だ。…例えどうなっても彼女はこの国にいるべきだ。俺達の恩人で何よりこの国を救った」

tn「姉さん、今までごめん…全部全部俺が背負わせた。今度は全部俺に、もっと頼ってな…」

os「今回の行動はこれから先、ずっと評価されるべき栄光だよ。だからこそ後はゆっくりここで休んでて」


そんな彼らに続いてベッドすぐ横で伏していたあの子…いやあの人も反応をする

zm「俺はAさんほどの力はない。けど、あんたが守ったこの国は今度は"俺ら"が守る。Aさんはもう何も心配しないで」

彼がそう言うと今まで微動だにしていなかった彼女が僅かに目を開け、誰にも聞こえないほどの声で一言だけ口にした


『ありがとう』


数年後


戦場には緑のパーカーを翻して返り血を浴びる人の姿があった


我々国最大の脅威として恐られた彼の師匠は今も

曼珠沙華の咲く小さな丘の墓石の上で笑っているだろう


end
-*- -*- -*- -*- -*- -*- -*- -*--*- -*- -*- -*- -*-

どもどもそるとです

ぎちぎちだった…

因みに曼珠沙華の花言葉は"再会"、死で別れてしまった人ともいつかまた会える、というのらしいです

数年して彼女は肺の病気を拗らせて亡くなるというとこまでほんとは詳しく書きたかったけど悟ってください！！っていう作者の叫び←

次はハッピーエンドでも書こうかな…

それとzmさんが助けに来たのは気の沈んでいた彼をgrさんが向かわせた、という背景がありました(分かるかボケ)ちゃんと書きたかった……


ぐだぐだでしたが、ここまでの閲覧、ありがとうございました！！

終わり ログインすれば
この作者の新作が読める(完全無料)

←47

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す