脅威のお師匠はあの人の姉貴【wrwrd】

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貴方side

グルさんの部屋の扉を叩き、急いで中へと入る

『……誰もいない、？』

国の長である彼なら部屋に必ず誰かはいるはずだ

違和感を感じつつも室内を歩き回る

と、入り口ではあまり分からなかった嗅ぎ覚えのある微かな臭いが鼻に突き刺さる

『血…』

よくよく見てみると床に飛び散ったような血の跡があった

これが彼のものか、それとも別の誰かなのか

少なくともグルさんは例え幾ら怒っても部屋で殺しだすような性格じゃない

彼がやった側ではなく、やられた側だとしたら事態はかなり深刻だ

あくまで予想だが我々国関係者が今、本館や別棟の方で襲撃に合っているのだろう

それだとしたら先程のロボロの言葉もSOSだったのかもしれない

今すべき事は動ける仲間がどのくらいいるかを把握するべきだ

すぐ様、部屋を後にしてロボロを探すことにした














『…いない』

めぼしい場所は粗方探したはず

もしやもう地下牢の方に…？

そんなことを考えながら中庭を歩いているとふと、一つの血痕が垂れていることが目に入る

『(…まさか)』

それを追うように走っていくと隅の倉庫に辿り着いた

扉を開けるとそこに横たわっていたのは

『ゾム！！』

上着を脱ぎ、腹に包帯を巻いている彼だった

「大丈夫やよ。弾ももう取ったし、傷も深くはない」

『…ロボロまで。ここにおったんやね』

倉庫の床に座り込んで彼の頭を撫でる

rbr「もしかしてやけどAさんも」

『うん、合ったよ。襲撃にね』

rbr「やっぱりか」

ロボロはため息をついて治療の器具をしまう

rbr「で、どうすんねん」

『ん？』

rbr「他も皆やられてるんか」

『分からないけど恐らく何かしら手は及んでるんとちゃうかな…因みにグルさんは恐らくもう地下牢』

rbr「？！は、」

『ここへ来る途中、彼の部屋に寄ったんやけど血痕があった。まぁまだ分からんけどな』

rbr「…」

『今すべきことは人数を揃えることや。ロボロ、皆のインカムに連絡とれるか？」

rbr「やれるだけやってみる」

『ん、ありがとうな。私は手始めにシャオロン辺りでも探してくる。幹部集めるほうが早いわ』

rbr「気をつけるんやぞ)

『分かっとる。…ゾムの意識が回復したら連絡して』

rbr「わかった」

『じゃ行ってくる』

最後にもう一度、彼の頭を撫でてからフードを被り直して倉庫を後にした

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