脅威のお師匠はあの人の姉貴【wrwrd】

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貴方side

ｺﾝｺﾝ
『──王子様、参りました』

「入ってください」

金に塗られたドアノブを回して中へと入る

流石王子様ということもあり、部屋の広さは私の3倍以上もあった

「人払いは済ませてあります。こちらへ」

『はい』

彼が腰掛けている椅子の傍で胸に手を当て、下を見る

『何かご用でしょうか』

「ちょっとしたいことがありまして…あちらへ行きましょうか」

そう言われ、指差されたのは白く透明感のある天蓋のかかった大きなベッドだった

『(粗方わかってはいたけどねぇ…)はい』

特に拒むこともなく、ベッド横まで近づく

と、後ろからやってきた王子様に半ば押されるようにベッドへと倒れ込む


『…何の真似でしょうか、───様』

そう言うと彼はふわりと笑い、ポケットから何かを取り出す


「もう、貴方ならお分かりでは？」


黒く光る手錠を掛けられ、頭の上で抑えられる

『さぁ、何の事やら』

「ふふ……猫を被らなくてもいいんですよ？Aさん」

耳元で小声でそう言われ、また彼は何かを取り出す



























「貴方を殺したくてここへ呼んだんですよ」

かちゃ、と無機質な音を立てて額に冷たい拳銃が当てられる

『(だろうね)』

今日、会合は穏やかに終わった

そう、会合"は"だ


残念ながら裏方は酷い荒れ具合だった

今朝、この方と私がぶつかったのも向こう側の算段だろう



さて、どうしようか。

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